2007年刊行。カメの散歩をして、野原で母のために花を摘んでいた少女のもとに、突拍子もないものが降ってくる話。
のんきな表紙に油断していると、不意打ちを食らう。曲者絵本。
カメの散歩というのも変わっているが、話の展開もふるっている。
あの表紙からは想像もつかないものばかり、次々降ってくる。
何が降ってくるかは、是非とも本書を開いて、自分で確認して欲しい。
(文字が少ない上、絵がやさしい雰囲気だから、怖くないよ)
突っ込みどころ満載の絵本だ。
ページを開くたびに面白いところが見つかる。
「おでこ、広いなあ。」「ちょっと大丈夫か?」「意外と人懐っこいな」「元・体操選手か?」「花粉症かな?」…などなど
尚、本書には「つるこ」ちゃんという少女が出てくるが、他の登場人物の名前は出てこない。
ペットのカメの名前もわからないが、読み進めていると、妙に親近感が出てくる上、このカメが意外といい仕事をしているので、私は勝手に「カメ吉」と愛情をこめて彼を(彼女?)よんでいる。
あれだけいろいろハプニングが起きるのに、ラストは至って平和だ。
人生もそんなふうに最後は円満でいきたい。