染色が出てくる小説という浮かぶのが『からくりからくさ』です。
自然の草木を染めるというのは、季節を糸の中に封じ込めて、そのまま季節を味わいつくすようなところがあるように感じていました。
「色には季節がある」という言葉がとても印象に残る本です。
赤羽末吉さんが日本の美は中間色の美と言われていましたが、単に赤とか青とがだけでは表現できない繊細な色遣いが日本にはあります。
こういう手法をみると、とても丹念で丁寧で時間をかけて大切に暮らしている気がしました。
こういう暮らしぶりからは遠いですが、何か一つだけでも丁寧に時間をかけてできたらいいなと思いました。