
いずもの国のおおくにぬしは、いなばの国のやがみひめを嫁にむかえようとする兄神たちのお供として、いなばの国に行く途中、ワニを騙して皮をはがされた哀れなウサギに出会います。兄神たちは、海の潮につかって風にあたればよいと、うそを教えますが、やさしいおおくにぬしは、ウサギの身の上話を聞いてやると、真水で身体を洗って蒲の花の花粉の上で寝転がればよいと教えます。おなじみの説話を古事記に忠実に再話しました。「こどものとも」142号

日本神話の「いなばのしろうさぎ」です。
実家で本の整理と処分をするというので、この本は絶対にもらうわよ!と持ってきました。
こどものとも142号、1968年発行で(なんと定価100円)、子どものとも傑作集に入っている様子もないので、今は入手不可なのかもしれません。
ほとんどのページが黒の線のみで描かれていて、とてもシンプルですが、山水画のようないい味わいがあります。
瀬川康男さんの絵は、中国の『西遊記』にもぴったりですし、日本神話にもぴったりです。
他には真似できない素晴らしい挿絵だと思います。
内容は、しろうさぎとワニの駆け引きの話、大国主の命とうさぎ、兄神とうさぎの話、大国主の命の嫁とりの話といろいろな内容が絡まりあって、楽しい物語となっています。
この話をきっかけに、日本神話に挑戦してみるのも楽しいかもしれません。 (金のりんごさん 40代・ママ 女の子12歳、男の子9歳、男の子6歳)
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