ページをめくる喜びと楽しさに満ちた絵本
読む力に加え創造力や発想力も養われます
社会風刺の効いた絵本です。
お城から出たことのない王さまが、魔法使いを装った男と出会い、
その男が差し出した望遠鏡を手にすることで気持ちに変化が生じます。
望遠鏡で見た外の世界に興味を持ち男に案内を命じたのです。
お城の外に出かけた王さまは、生まれて初めて自分が治める
国の人々のことを真剣に考えるようになります。
それは、望遠鏡を王さまに贈った男の思惑通りの変化でした。
王さまが変われば、家来たちの態度も変わります。
そして国中の人々が王さまに抱く気持ちも一変しました。
王さまが望遠鏡で見たものは、否、見えたものは、
国を治める「王」に欠けていた自分の資質だったのかもしれません。
同時に王さまは、自分がいちばん喜びを感じるものにも気づきます。
それは、王族の兄弟や親戚に誕生日を祝ってもらうことでもなければ、
魔法使いたちが繰り出す魔法に驚き見とれる瞬間でもありません。
自分の国に暮らす人たちが幸せな暮らしを送ることです。
そして大人も子どもも関係なく、みんなから慕われることでした。
無知で無責任で世間知らずな王さまが、
自国の民に愛される王さまに変わっていくストーリーは、
早く次のページをめくりたくなるほどのおもしろさ。
風刺の効いた文章とダイナミックな筆使いの絵で、
ワクワクする作品に仕上がりました。
子どもが読む力を身につける絵本としても最適です。
創造力や発想力も自然と養われます。
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