平和に暮らしていたヨキの一家におそいかかってきたイクサ。6歳の少女ヨキの実体験をもとに恐ろしい戦争に耐えて生きのびる、やさしさに満ちた家族の愛を描く物語。
■本書の刊行について 『あけもどろの空 ちびっこヨキの沖縄戦』刊行発起人代表 高柳美知子 本書は、恐ろしい戦争に耐えて生きのびる家族の、やさしさに満ちた物語です。 内容は、著者の母ヨキさんの六歳当時の記憶を忠実になぞっており、悲しみも喜びも、少女のあどけない心にきざまれたそのままを描いています。 タイトルの「あけもどろ」とは、太陽が東の空を染め始める空をあらわす沖縄の言葉で、太古から地上の命をはげまし続けてきたその荘厳な光景は、本書のテーマにふさわしいものです。著者・高柳杉子は、一九六五年、沖縄で生まれました。沖縄戦を六歳で体験した両親を持ち、中学校の教員を務めたこともあり、沖縄戦を子どもたちに伝えることに熱意を持って、本書を準備していました。しかし、こころざし半ばにして病に倒れ、二〇〇九年八月、帰らぬ人となりました。本書は、そのこころざしを親族と友人で引き継いで完成したものです。
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