作曲家の存命中に出版された初版の楽譜を重視し、「作品の最終的な姿」を再現するよう努めた。装飾音など校訂者による奏法の提案は脚注として表示。原典版として信頼できる楽譜となっている。
最大の特徴は、強拍により強い指を配置するなど、音楽の抑揚を自然に表現できるよう熟考された運指。複数の運指が提案されている箇所では、自分に合った運指を選ぶことができる。ピアノ初心者や指導者が、自身や生徒それぞれの手に合わせた運指を探す助けとなるだろう。
モーツァルト演奏の伝統を継承する今井氏による、音楽の抑揚やトリル、アーティキュレーションなどについて記述した解説も必読。
第1巻にはピアノ・ソナタ第1〜9番を収載。
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