〈うんちで動物たちの1年の暮らしを知ろう〉
森を歩きながら、
そっと足元に目をこらしてみると、
落ち葉のすき間や石の上、
けもの道のまんなかに、
動物たちの「落としもの(痕跡)」
が見つかります。
なかでも“うんち”は、
そこに「確かに、だれかがいた」ことを
いちばん雄弁に語る証拠です。
本書は、森の落としもののなかでも、
動物たちの「うんち」に焦点をあてた図鑑です。
ポロポロ、ボタボタ、モリモリ−−
形もにおいも落ちている場所もさまざまですが、
うんちは不要な物ではなく、
動物たちの暮らしの記録そのものです。
どこに残すのか、何が混ざっているのか、
どんな季節に増えるのかを
読み取れるようになると、
「だれが・何を食べ・どんな道を通り・
どんな気分でそこに置いたのか?」まで、
探偵のように推理できるようになります。
監修は、長年フィールドワークを続けてきた
動物学者・今泉忠明先生。
実際の森で撮影した写真や
調査記録とともに、うんちを手がかりに
動物の行動や季節の変化を読み解く、
科学的な見方を紹介します。
絵は、犬や猫のファンタジックな世界を
描き続けてきた松井雄功さん。
動物の表情や動きの気配まで伝わる
美しいイラストで、形のちがい、見分け方、
観察のポイントをわかりやすく図解します。
本書では、「夏・秋の森の事件簿」で
季節のドラマを追いながら、
うんちを探しに行くコツ、
置き場所で落とし主を絞り込む方法、
食べ物で変わる“中身”の読み方を解説。
うんちから歯や骨が出てくる“読み解き”や、
「1000個のうんちとにらめっこ」
といった調査記録の読み物ページも充実。
最後は、うんち標本のつくり方を紹介。
自然観察の楽しさをぐっと広げます。
ページをめくるごとに、
ふだんは見えない動物たちの
一年の暮らしが立ち上がり、
森そのものが立体的に感じられるはずです。
親子で楽しむ自然観察入門としても、
大人がじっくり読み込む
フィールドガイドとしても役立つ一冊。
本書を片手に、ぜひ森へ。
うんちからはじまる
「森の推理散歩」を楽しんでください。
■「シリーズ 森の落としもの図鑑」
1 足跡
2 食べ痕
3 うんち
4 動物のサイン
5 巣とねぐら
6 骨と歯
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