
蟹になった少年は、「考えなければならないこと」に目覚めていく??
アイヌの少年タネリは犬神にさらわれて、オホーツクの海の底で蟹にされてしまう…。 その冒頭だけ書いて中断し、以後書き継ぐことのなかった宮沢賢治の断片『サガレンと八月』。 樺太への傷心の旅の終着点を舞台に、賢治はどんな物語を構想していたのか。 今となっては全体像を知るすべのないその未完の小品の魅力に、創作をとおして新たに光を当てる試み。 海の生き物たちの命のありようを見つめながら、「考えなければならないこと」に目覚めていく少年の物語。
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