「この道はいつか来た道」や「からたちの花」を知っている人はたくさんいますが、
ついつい歌を口ずさんでしまって詩の深い意味まで読む人はあまりいません。
しかし単に子どもの童謡だと片付けてしまうのはあまりにももったいない話です。
詩人の三好達治は「白秋では童謡が一番すぐれていると思う。
ただ歌われるだけでなく、文字で読んでも世界中にないくらいだ―――。」と評しています。
たしかに名曲になった童謡ですから、思わず歌ってしまいますが、歌わずに黙読したり
声に出して読んでみると、たちまち白秋の魔法にかかり、そうとは知らぬまに、
子どもの心に還って子どもと一緒に遊ぶ自分を見つけることができるでしょう。
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