ダニエルは絵を描くのが大好きな女の子。その絵は空想の世界。
洋服を着て踊る動物や空飛ぶカエル等など。
でも、写真家のおとうさんは彼女の絵をちっとも認めてくれません。
「目に見えるとおりにかけないなら、写真にしたほうがいい。」
ダニエルがおとうさんに反発せず、おとうさんの求めるとおりの
絵を描こうとするのが、いたいけないです。
絵が素敵でした。古きよき時代のパリ(だと思う)の街角や生活が
ふんだんにちりばめられています。
なので、表紙を見ての第一印象とお話の内容がまるで違ったので、
父娘が二人で手を携えあって必死で生きている様がよけいに
胸に迫ってきました。
親と子の価値観の違いといいますか、ベクトルの方向が違った場合、
折り合いのつけ方が難しい…
ダニエルはブトンさんのような才能ある方にめぐり合えて
本当によかったです。
現実に立ち返り、娘たちの行く先をどこまで口を挟まず見守って
いればいいのか…
彼女たちもそれぞれのブトンさんに出会ってほしい、と願う
ばかりです。