かの「モナ・リザ」が微笑む、世界で一番有名なフランスの美術館といえば?
——答えは、ルーヴル美術館!
では、そんなルーヴル美術館に展示されている、とってもかわいい人気者、知っていますか?
エジプト生まれの3500歳!
まあるいフォルムが愛らしい、青いカバのアート『ヒッポ』!
そんなヒッポが、美術館所蔵のアートの中に隠れちゃった!?
色を変えたり、もともとあったアイテムの場所を借りたり——
あの手この手で巧みにまぎれこむ小さなヒッポを、見つけ出すことはできるのか!?
ヒッポと行く、ルーヴル美術館をめぐる芸術の旅!
「アートのなかでかくれんぼ」シリーズの一作目。
かの超有名芸術群を、こんな風に扱う絵本が現れるとは……
不謹慎……?
失礼……?
いえいえ、芸術は自由で、寛容!
アートというものは、もっと身近で楽しいものだ!
そう気づかせてくれる絵本です。
本書はいわゆる絵探し絵本なのですが、これがなかなか、あなどれない難易度!
目を皿にしてヒッポを探すうち、普通に鑑賞したのでは、きっと目に入らなかった部分にも、注目することになります。
「あれ、モナ・リザの背景って、こんな感じだったっけ?」なんて、改めて驚かされたり……。
アートを鑑賞するための、あたらしい視点をあたえてくれる一冊です!
ちなみに、古代エジプトの青いカバ像はヒッポ以外にも発見されていて、アメリカのメトロポリタン美術館には「ウィリアム」、東京都三鷹市の中近東文化センターにも「ルリカ」がいます。
「ルリカ」と「ヒッポ」と「ウィリアム」、比べてみたら、新しい発見があるかも——?
(堀井拓馬 小説家)
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