ねずみとりす、仲良しのふたりがお出かけ。
でも…
「くるまね?」
「でんしゃさ!」
出かける方法はそれぞれちがうみたい。
ねずみはくるま、りすはでんしゃ。
「ぶぉー−ん」
「タッタン タッタン」
ふたりはそれぞれの乗り物に乗って、街をぬけ、大きな山をぬけ。
「ぶぅー−ん」
「タラッタタ タラッタタ」
着いたところはおもちゃ屋さん。
そこでふたりが選んだおもちゃは…?
一緒の時間を過ごしていても、楽しいと思うものはゆずれない。そんなふたりの仲だからこそ、生まれてくるのがこの絵本。横に長い画面をいっぱいに、風を切りながら車の道中を楽しむねずみちゃんと、他のお客さんたちと電車の旅を楽しむりすくんが同時に描かれます。ふたりの行き先は一緒でも、競争をしているわけではありません。見ている方も、好きな方を楽しめばいいのです。けれど、ふたりの息はやっぱりぴったり。帰り道だって、ね。
ちょっぴり不思議ななユーモアセンスで独特な空気感をつくりだす、うちむらたかしさんの絵本シリーズ第4弾。少ない言葉で交わす会話のセンスも抜群!こんな関係、なんだか憧れちゃいますね。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
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