とってもなかよしの、ねこくんとねずみくん。ふたりはいっしょに暮らしています。今日は、ふたりではらっぱひろばにお出かけの予定。でも、ねこくんは「う〜ん、う〜ん」とうなってばかり。リュックにいろいろと詰めすぎて背負いきれなくなっていたのです。
ねこくんは、ねずみくんと楽しむために、いろいろなものをあれこれ考えて、荷物を入れていたんです。ねずみくんはそれを聞いて、自分を思ってくれる気持ちにうれしくなって、「ねこくん、なにも もたずに でかけよう」と、手を取って外に向かいました。
「ねずみくん まだまだ じゅんびが できてないよ〜。」と、ねこくんは心配そうでしたが、外でおしゃべりをしたり木の実や葉っぱでかくれんぼをしたり、なにもなくてもふたりでいれば、とっても楽しく過ごせることに、ねこくんも気づきます。
ふたりでいるだけでとっても楽しい、そして、互いに相手にいっぱい楽しんでもらいたいと思いあっているねこくんとねずみくんの優しい気持ちに、子どもも大人も心が安らぐお話です。
この絵本は、「ねこくんとねずみくん」シリーズ(ひるねこBOOKSレーベル)の一冊です。もう1冊の『ねこくんとねずみくん もりのおくりもの』でも、ねこくんとねずみくんの優しい関係が楽しめますよ。
(徳永真紀 絵本編集者)
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