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人気作品・注目の新刊をご紹介!絵本ナビプラチナブック

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絵本紹介

2022.06.17

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さよならって、どうなるの? 『オーリキュラと庭のはなし』 【NEXTプラチナブック】

絵本ナビがおすすめする「NEXTプラチナブック」(2022年5月選定)から、ご紹介する一冊はこちら!

おばあさんの小さな庭にやってきたのは、わがままで美しい花・オーリキュラ。大切に育てられ、やがて……。 毎月発売される新作絵本の中から、絵本ナビが自信をもっておすすめする「NEXTプラチナブック」。今回ご紹介するのは、悲しくも幸せな成長物語『オーリキュラと庭のはなし』。どんな内容なのでしょう。

NEXTプラチナブックとは…?

絵本ナビに寄せられたレビュー評価、レビュー数、販売実績など、独自のロジックにより算出された人気ランキングのうち、上位1000作品を「絵本ナビプラチナブック」として選出し、対象作品に「プラチナブックメダル」の目印をつけてご案内しています。

そして、毎月発売される新作絵本の中からも、注目作品を選びたい! そんな方におすすめするのが「NEXTプラチナブック」です。3か月に一度選書会議を行い、「次のプラチナブック」として編集長の磯崎が自信を持って推薦する作品を「NEXTプラチナブックメダル」の目印をつけてご案内します。

さよならって、どうなるの? 『オーリキュラと庭のはなし』

  • オーリキュラと庭のはなし

    みどころ

    静かな農園で育ったプリムラ・オーリキュラ。大切に育てられ、美しく花を咲かせる彼女だけれど、心の中ではこんなことを思っています。

    「どこかへいきたいな。ここじゃないどこかへ」

    やがて町のお花屋さんに置かれたオーリキュラは、古い家に住むおばあさんの小さな庭に植えられます。そこでは色々な草花や木と出会うのですが、気がつけば庭は荒れ果て、はじめてお別れをする悲しさに直面します。自分も枯れていきながらも、大切な新しい命のために必死で花を咲かせようとしますが……。

ヨーロッパを中心に熱心なファンに愛され続ける園芸植物プリムラ・オーリキュラ。その凛とした佇まいと可憐な花を見ていると「わがままで美しい花」という言葉がしっくりときます。

けれど、彼女はやがて知ることになるのです。さよならっていう言葉の意味を。かつて自分を大切にしてくれていた人が、今はもういないということを。

多くの草花の絵を描き続けている前田まゆみさんの繊細な視点は、一つの命の終わりを悲しみだけでは終わらせません。小さなオーリキュラが最後に感じとる幸せとは。優しく描かれる物語の中に、「生きる」ことの力強さと使命を描き出します。

編集長のおすすめポイントは……

その姿を見ながら思うのは

大切なことは、だいたい後から気がつくもの。その悲しみや後悔が消えることはありません。それでも、その先に何を思うのか。どうしたら前を向くことができるのか。オーリキュラが最後の力をふりしぼり、空にむかって茎をすっとのばす姿を見ながら、勝手に色々な気持ちを重ね合わせて読んでしまうのです。可憐で繊細なだけではない、芯のある強い人になれたなら。いつか大人になった時、ふと思い出してもらいたくなる絵本です。

この書籍を作った人

前田 まゆみ

前田 まゆみ (まえだまゆみ)

神戸市生まれ。神戸女学院大学英文学科卒。おもに草花の絵を中心に1994年ごろから絵本作家として活動。著書に『野の花えほん』『いきもの図鑑えほん』(あすなろ書房)、『幸せの鍵が見つかる世界の美しいことば』(創元社)など。絵本に『くまのこポーロ』『おさんぽ』『おかいもの』(主婦の友社)、翻訳書に『翻訳できない世界のことば』(創元社)、『もしかしたら』『だいすきだよ おつきさまにとどくほど』(パイ・インターナショナル)などがある。ふだん着るものの多くを自分で縫うなど、縫い物が好き。近年、弓道を嗜む。京都市在住。

前田 まゆみ 作品一覧

磯崎 園子(いそざき そのこ)

絵本情報サイト「絵本ナビ」編集長として、絵本ナビコンテンツページの企画制作・インタビューなどを行っている。大手書店の絵本担当という前職の経験と、自身の子育て経験を活かし、絵本ナビのサイト内だけではなく新聞・雑誌・テレビ・インターネット等の各種メディアで「子育て」「絵本」をキーワードとした情報を発信している。著書に『ママの心に寄りそう絵本たち』(自由国民社)がある。

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