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人気作品・注目の新刊をご紹介!絵本ナビプラチナブック

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絵本紹介

2022.12.23

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ふたりの心をつないでいったのは? 『ねこ と ことり』【NEXTプラチナブック】

絵本ナビがおすすめする「NEXTプラチナブック」(2022年11月選定)から、ご紹介する一冊はこちら!

ある朝ことりがやってきて、ねこが仕事で使う小枝を分けてもらえないかと相談され……。毎月発売される新作絵本の中から、絵本ナビが自信をもっておすすめする「NEXTプラチナブック」。今回ご紹介する絵本は、『ねこ と ことり』。どこまでも美しく繊細な細密画で描く、心に響く物語。どんな内容なのでしょう。

NEXTプラチナブックとは…?

絵本ナビに寄せられたレビュー評価、レビュー数、販売実績など、独自のロジックにより算出された人気ランキングのうち、上位1000作品を「絵本ナビプラチナブック」として選出し、対象作品に「プラチナブックメダル」の目印をつけてご案内しています。

そして、毎月発売される新作絵本の中からも、注目作品を選びたい! そんな方におすすめするのが「NEXTプラチナブック」です。3か月に一度選書会議を行い、「次のプラチナブック」として編集長の磯崎が自信を持って推薦する作品を「NEXTプラチナブックメダル」の目印をつけてご案内します。

ふたりの心をつないでいったのは? 『ねこ と ことり』

ねこの毎日はうんと楽しくなったのですが…

  • ねこ と ことり

    みどころ

    山の中にぽつんとたった赤い屋根の家に住んでいる、ねこ。ねこの仕事は、こぶしの木の枝をたばねることです。今日も家の前にトラックがとまり、小枝がどっさりおろされます。

    「さ、やるか」

    ねこが仕事を始めようとしたその時、窓にことりがとまりました。ことりは困った様子で話します。

    「小枝を、少しわけてもらえないでしょうか」

    今にも泣きだしそうなことりを見て、ねこは一日一本だけなら持っていっていいよと答えます。その日から、朝になって窓をあけると、ことりのきれいな歌声が聞こえるようになりました。会話を交わしていくうちに、ねことことりはすっかり仲良しになり、ねこの毎日はうんと楽しくなったのです。ところが、7日目の朝、最後の一本をとりにきたきり、ことりは姿をあらわさなくなりました。ねこの心には、ぽっかり穴があいたような気持ちになり……。

家じゅうの窓をいっぱいにあけ、よくさました紅茶を味わうねこ。画面のすみずみまで丁寧に描かれたこのページ。眺めているだけで、ねこの暮らしがどのようなものであるのかを想像することができる、美しい場面ですよね。

切実なことりの願いごと。けれど、ねこはすぐに返事をすることができません。それは、誠実に仕事をこなすねこだからこそ。お互いに歩みよったところで交わされた約束は、やがてふたりの心をつないでいく大切な時間を生みだします。

作者は絵本作家・生物画家として注目されている舘野鴻さん。絵を描かれているのは、その舘野さんに師事し、細密画の技法と表現方法をしっかりと受け継がれた絵本作家・なかの真実さん。透き通った美しい青い目のねこ、小さくて可憐な姿のことり。ふたりの背景に描かれる家の様子はもちろん、その窓の向こうにどこまでも広がる野山の植物一つ一つまで。どれもが、この繊細であたたかな物語を美しく引き立ててくれています。

“しあわせ”と感じる環境は、人それぞれ違います。それでも、相手を思うことで、こんなにも喜んでもらうことができるなら。ねことことり、ふたりのやりとりをいつまでも心にしまっておきたくなるのです。

編集長のおすすめポイントは……

かわされた言葉の一つ一つを…

困っていたことりに、多くのことを聞かないねこ。ことりもまた、自分のことをあまり話しません。けれど、少ない会話の中で交わされた言葉の一つ一つを大切に思っていたことは、ねこへのお礼の花たばによって、しっかりと伝わってきます。じんわりと深く喜びをかみしめるねこの姿を見ながら、私たち読者もまた、胸が熱くなってしまいます。ふたりの素敵な距離感や関係性を味わってくださいね。

この書籍を作った人

舘野 鴻

舘野 鴻 (たてのひろし)

1968年、神奈川県生まれ。絵本作家・生物画家。幼少期より、 熊田千佳慕氏に師事。美しい細密画で多くの人々を魅了している。2017 年、『つちはんみょう』(偕成社)で小学館児童出版文化賞を受賞。絵本に『しでむし』『ぎふちょう』『がろあむし』(偕成社)、「みかづきのよるに」「うんこ虫を追え」(福音館書店)、『あまがえるのかくれんぼ』『ねことことり』(世界文化社) など、読み物に『ソロ沼のものがたり』(岩波書店)がある。

舘野 鴻 作品一覧

この書籍を作った人

なかの真実

なかの真実 (なかのまみ)

1984年、神奈川県生まれ。デザイナーとして勤務後、イラストレーターとして活動。2017 年より舘野鴻氏に師事。水彩を使用した細密画、表現するための絵描き道を学ぶ。「みどりの がけのふるいいえ」(世界文化社)で絵本作家デビュー。「いきものづくし ものづくし」シリーズ(福音館書店)の4巻内「しろくろのいきもの」、6巻内「さるのかお」の作画を担当。「ねことことり」(作 たてのひろし・世界文化社)の絵を担当。

なかの真実 作品一覧

磯崎 園子(いそざき そのこ)

絵本情報サイト「絵本ナビ」編集長として、絵本ナビコンテンツページの企画制作・インタビューなどを行っている。大手書店の絵本担当という前職の経験と、自身の子育て経験を活かし、絵本ナビのサイト内だけではなく新聞・雑誌・テレビ・インターネット等の各種メディアで「子育て」「絵本」をキーワードとした情報を発信している。著書に『ママの心に寄りそう絵本たち』(自由国民社)、監修に『父母&保育園の先生おすすめの赤ちゃん絵本200冊』『父母&保育園の先生おすすめのシリーズ絵本200冊』(玄光社)がある。

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