くすのきしげのりさんに『だいじょうぶかな さんかんび』についてや、先生ご自身についてお聞きしました!
このお話は、小学校に行きたいクマの子とサルの子が、タヌキのだいごろうじいさんに術をかけてもらって1年生になる『だいじょうぶかな いちねんせい』シリーズの最新作です。二人にとって、初めての学校生活は、人間の子どもたち以上に驚くことやワクワクすることがいっぱいです。編集者との話の中で、1年生の一年間のいろいろな場面を通して(今回は初めての参観日です)、その中での心の動きを描くことによって、これから一年生になる子どもたち、「だいじょうぶかな?」と思っている子どもたちはもちろん、今一年生の子どもたちにも、一年生だった子どもたちにも、初めてのことに出会うクマの子とサルの子の初々しい心の動きに共感しながら、楽しんで読んでもらえる作品を作ろうと思いました。
一番のこだわりポイントやお話の中のお気に入りシーンはどこですか?
作品の中では、毎回、学校生活を送る中でのクマの子とサルの子の新鮮な驚きはもちろん、だいすけ君やゆきちゃんといった仲良しの友達や、担任の白鳥ちひろ先生とのかかわりがあります。そして、だいごろうじいさんにかけてもらった術は、二人が同時にクシャミをしてしまうとその場で解けてしまうのですが、どの作品にも思わず二人が同時にクシャミをしそうになるピンチがあります。どうやってそのピンチを切り抜けるかも見どころに一つです。
今回は初めての参観日ですが、それはクマの子とサルの子はもちろん、お父さんやお母さんたちにとっても初めての参観日です。「お父さんもあてられるのかな」「どうしよう」クマの子とサルの子のお父さんやお母さんもドキドキしながらの授業参観です。初めての参観日にがんばる二人の様子、ピンチを切り抜ける様子、そして楽しいクラスのみんなの笑顔をお楽しみください
創作中に大切にしていることや、こだわりのものや場所があればおしえてください。
現在20作品余りを並行して進めています。そのため、一日のうちでも作品ごとの進み具合に合わせて、集中する時間をとったりしばらく寝かせておいたりと臨機応変に時間配分をするようにしています。
仕事の合間には、気分転換として庭づくり(本格的な造園から芝刈りまで)の作業をしたり、遠くに見える「眉山」や、近くに巣をつくっているコウノトリを眺めたりしています。
もしかすると、どこかの1年生の教室にクマの子とサルの子がいるかもしれません。
やっと1年生になったクマの子とサルの子は、初めてのことに驚いたり戸惑ったりしながらも、友達や先生といっしょに楽しい学校生活を送っています。
そんな二人をこれからもぜひ応援してください。
この書籍を作った人
児童文学作家。1961年徳島県生まれ。鳴門市在住。全国青少年読書感想文コンクール課題図書となった『おこだでませんように』『メガネをかけたら』(ともに小学館)、『だいじょうぶかな いちねんせい』『だいじょうぶかな はじめてのしゅくだい』(ともにひかりのくに)をはじめ、『メロディ』(ヤマハミュージックエンタテインメントホールディングス)、『ええところ』(Gakken)、『ともだちやもんな、ぼくら』(えほんの杜)等、小学校(2024年度改訂)・中学校(2025年度改訂)の教科書において、小学校1年生~中学校3年生の全学年の教科書に作品が採用・掲載される。『あなたの一日が世界を変える』(PHP研究所)『Life』(瑞雲舎)『わたしがはやくねるわけはね……』(小学館)等200作品を超える著作は海外でも広く読まれている。