しかけをめくると妖怪が登場!今大人気の本格子ども向け図鑑
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ブランニュープラチナブックとは……?
絵本ナビに寄せられたレビュー評価、販売実績など、独自のロジックにより算出された人気ランキングのうち、上位1000作品を「絵本ナビプラチナブック」として選出し、対象作品に「プラチナブックメダル」の目印をつけてご案内しています。
「brand newプラチナブック」は、1900万人の絵本ナビ読者の評価と販売実績を得て、新しく「プラチナブック」に仲間入りした注目の人気作品。作品を推す読者のコメントを読むと、選ばれた理由がわかります。そんな2021年8月のニューフェイスを、読者の声と共に紹介します。
出版社からの内容紹介
ある日、犬は、野の道を疾走する車の窓から投げすてられる。
にわか野良になった犬のその日の長いさすらいをたどって描く。目を吸いよせて離さない50を超える犬の姿態と表情はすぐれたデッサンにより酷いばかりの迫真である。
あるいはひとりに秘めておきたい絵と思い、誰かに見せずにはいられなくなる作品でもある。
みどころ
字のない絵本です。白黒のデッサン画がこの絵本のすべてです。
ですがそこに登場する犬や景色は何と生き生きとしていることでしょうか!
1本のエンピツでこれだけの世界を描けるのかと唸ってしまう作品です。
ひとりぼっちの寂しさが心に響く絵本です
「鉛筆一本でこんな絵本が描けるなんていいなぁ…」なんて軽く言ったら、娘に叱られました。
「仕上がりの1ページの為に何枚のデッサンがあると思ってるの?」
娘は以前、作者のガブリエルさんを取り上げたテレビ番組を見たことがあるそう。娘曰く、1ページ作るのに100枚単位での下絵を書いているのだそうです。
だからこそ、文章が全くない絵本にも関わらず、犬の気持ちの変動や、あてもなく歩きまわった草原の広さを深く想像する事ができるのだと思います。
悲しい場面ばかりが続き 後半に入っても犬を置き去りにした車のことが頭から離れません。最後の場面で一瞬救われますが、この犬が出会った子どもも一人で旅していたのでしょうか。そんな子どもの背景を想像すると、これまた哀しい気持ちになりそうですが、この出会いが1匹と1人の心をあたためることになったのは、一目瞭然のラストです。ひとりぼっちの寂しさがずっしりと心に響いてくる絵本です。
(西の魔女さん 30代・ママ)
絵本の素晴らしさを改めて感じました☆
この絵本は鉛筆によるデッサンで描かれています。
車から放り出された犬。追いかけるんだけど車はどんどん遠くなって……。
突然独りぼっちになった犬が抱えるさびしさ、悲しみ、どうして?という、胸が締め付けられるような気持ちが痛いくらいにこの絵からは伝わってきて、どんどんお話の中へ引き込まれます。
もう読んでいて本当に悲しくなってしまいます……。
そして、最後の出会いに救われます。
文字がない。
色もない。
デッサンで描かれた絵。
絵本ってすごいなぁと改めて感じました。
生涯そばに置いておきたいと強く思う中の1冊に加わった絵本です☆
(☆だ〜なさん 20代・ママ)
すごい!!
表紙の犬の絵に惹かれて書店で手にとりました。
読んでみて「すごい!!」と思いました。こんな絵本があるんだ……。
犬が飼い主に捨てられて、飼い主の車を追って走っていき、あきらめてとぼとぼ歩いているところで一人の子どもに会う、といったお話ですが、それがエンピツのデッサンだけで描かれているんです。
子どもの反応は……いまひとつ。
いいのいいの。これは大人向け。パパのお気に入り絵本です。
(河東碧梧桐さん 30代・パパ)
この書籍を作った人
ベルギーのブリュッセル生まれ。美術学校で絵画を学び、以後長期にわたりデッサンに専念した。木炭デッサンの絵本「たまご」、インクによるデッサン絵本の大作「セレスティーヌ―アーネストとの出会い」(BL出版)でいずれもポローニャ国際児童図書展グラフィック賞受賞。鉛筆画の大作「天国はおおさわぎ―天使セラフィーノの冒険」「マリオネット」(BL出版)などの作品がある。2000年9月没。