おふくさん おふくさん おふくさんの試し読みができます!
作: 服部 美法  出版社: 大日本図書 大日本図書の特集ページがあります!
おめでたーい「おふくさん」、読んだらにこにこになりますよ!
スマホでサクサク!お買い物♪絵本ナビショッピングアプリができました!
絵本ナビホーム  >  スペシャルコンテンツ  >  インタビュー  >  『100万回生きたねこ』 200万部突破記念編集者山田智幸野さんインタビュー

愛や子育てに、迷ったり悩んだりする世代にこそ響くかもしれません

───じつは、私、結婚するときにだんなさんに『100万回生きたねこ』をプレゼントしたんです。 もともと私は、あまり結婚願望もありませんでした。主人公ののらねこみたいに。それまでいろんな人に守られて生きていたんだ、ということをぜんぜん気づいていなくて、別に自分ひとりでいいじゃないと思っていました。 だけど、いまのだんなさんと会って、自分自身がすごく変わりました。たまたま『100万回生きたねこ』を読み返したときにぐっときてしまって、「こういう気持ちです」と伝えたくて、だんなさんに贈ったんです。

(取材スタッフ一同)ええっ!? はじめて聞きましたよ!(笑)

そうだったんですか!? すごくいいお話!! 嬉しいですね(笑)。

───(笑)でも、みんなは『100万回生きたねこ』をどんなふうに感じているのかなと思って、絵本ナビのサイトを見ると、私と同じような体験や感想を書きこまれている方もいれば、「いのち」がストレートに描かれすぎていてとまどいを感じる、という声も書きこまれていたんです。
子どもに、死んでしまうねこのことをどのように伝えたらいいのか。お話が難しいのではないかと心配されているお母さん方もいらっしゃって・・・。もし何かアドバイスをするとしたら、どんなふうに言葉をかけたらよいのでしょうか。

そうですね・・・、まずは自分の本として読んでみてください、かな。
子どもが小さいときって、毎日定時にお迎えに行き、ごはんを食べさせ、お風呂に入れ寝かせてと追いまくられて・・・自分の時間も楽しみもぜんぶ吸い取られて(笑)、「自分の人生はどこへいっちゃったんだろう」と感じると思うんです。
私自身も、そろそろ年齢に合った絵本を読んであげなきゃとか、お稽古ごとをさせてあげなきゃとか、絵本やピアノを見るたびに自分を追い詰めて(笑)、くたくたで、毎日横になると自分が10秒で寝ていました。

でも、子育て中の慌ただしいときこそ、ふと「自分にとって、かけがえのないものはなんだろう」と、自分のことを考えてみてもいいと思う。『100万回生きたねこ』は一瞬でもそんな自分と向きあえる本だと思うんです。
子どもたちには、この本を一緒に読みたいな、子どもとこの本について語りあえたら嬉しいな、と思ったときに読んであげるのはどうですか?

───たしかに、大人も子どももそれぞれの気持ちで、一緒に、同じ何かを味わうことができるって、すごく素敵なことですよね。

はい。子どもたちは『100万回生きたねこ』にこめられている「愛」や「生と死」を、本能的に受けとめてくれていると感じます。大きくなって恋をすれば、きっと、またちがう『100万回生きたねこ』が心に残る。年齢を重ねれば重ねるほど受ける印象はちがうかもしれませんよね。
最後にもうひとつ言うとすれば、『100万回生きたねこ』から感じるのは、作者独特の「死生観」です。私は初めて読んだとき、これは佐野洋子さんの死生観の爆発だなと思いました。
佐野さんは、お父さんが満州鉄道調査部で働いていたため、幼い頃は中国で育ちました。もの心がついたときには戦争が始まっていて、7歳のとき大連で終戦を迎えます。引き揚げてきた日本で、9歳から10歳にかけて肉親を3人も、しかもいちばん好きだったお兄さんと、幼い弟2人を亡くしているんです。長男を溺愛していたお母さんは半狂乱になり、家族のなかの佐野さんの立場も変わってしまう。肉親の死は、幼かった佐野さんにとって強烈な体験だったはずです。
だからこそ佐野さんはこんな物語を書いたし、「生きること、死ぬことは、非常に個人的な真実」だと強く思っていらっしゃったのではないかと思います。

───亡くなる前の最後のエッセイ『死ぬ気まんまん』でも、死は決して特別なものじゃないとおっしゃっていますものね。佐野洋子さんがのこされたエッセイ、批評、絵本。そのどれからも、生きる力をもらう気がします。
100万回死んで、100万回生きたねこの、たった1回の愛を描いた、この絵本の魅力をひとことで言うとしたら何でしょうか。

読者に媚びていないこと。
それぞれの読者へ、本当に「好きに読んで」って作者が言い放っているように思えます。佐野洋子さんの、自分の思うところを表現するエネルギーと責任の取り方は生涯変わりませんでした。
『100万回生きたねこ』はこんなふうに終わります。「ねこは もう、けっして 生きかえりませんでした。」と。

自分の人生を生きることができたから、ねこは生きかえらなかった。
限りあるいのちをまっすぐ描いた絵本でありながら、『100万回生きたねこ』は極上のラブストーリーだと思うんです。
亡くなる少し前の佐野さんが「人間は、なんのために生きているかって言ったら、やはり他人を愛するために生きているし、たぶん、この世界を愛するために生きているんだと思うのね。」とおっしゃっています(ドキュメンタリー映画『100万回生きたねこ』より)。
かけがえのない他者に会い、かけがえのない自分の人生を生きるからこそ、いのちは尊い。
やっぱり佐野洋子さんはすごい表現者だったんだ、と、ますます感じています。

───ありがとうございました!


記念にパチリ

出版社おすすめ

  • うさぎのおうち
    うさぎのおうち
    作:マーガレット・ワイズ・ブラウン 絵:ガース・ウィリアムズ 訳:松井るり子 出版社:ほるぷ出版 ほるぷ出版の特集ページがあります!
    じぶんの居場所をみつける子うさぎ。


ママ・パパが感動で涙。全米100万部突破の絵本、ついに邦訳!
年齢別絵本セット&学年別児童書セット

作品紹介

100万回生きたねこ
100万回生きたねこの試し読みができます!
作・絵:佐野 洋子
出版社:講談社
おじさんのかさ
作・絵:佐野 洋子
出版社:講談社
空とぶライオン
作・絵:佐野 洋子
出版社:講談社
新装版わたし クリスマスツリー
作・絵:佐野 洋子
出版社:講談社
おぼえていろよおおきな木
作・絵:佐野 洋子
出版社:講談社
おれはねこだぜ
作・絵:佐野 洋子
出版社:講談社
ふつうのくま
作・絵:佐野 洋子
出版社:講談社
おばけサーカス
おばけサーカスの試し読みができます!
作・絵:佐野 洋子
出版社:講談社
佐野洋子対談集 人生のきほん
作:佐野 洋子 西原 理恵子 リリー・フランキー
出版社:講談社
全ページためしよみ
年齢別絵本セット