●同年代の絵本作家が集まると…?
───みなさん、同世代で活躍されている絵本作家さんということで、この絵本の企画はかなり刺激的だったのではないでしょうか?
のりたけ:そうですね。ぼくはこうたくくんとはちょくちょく会っていたんですが、那生さんと新井さんとは初めてだったので、新鮮でした。
那生:ぼくは、本当に絵本作家の友達がいなかったので…。今回、3人も絵本仲間ができて、すごく嬉しかったですね。
───絵本ナビではみなさんそれぞれにインタビューをしたことがありますが、こうたくさんにインタビューしたとき、那生さんをとても意識されていたのが、すごく印象的でした。
こうたく:そうなんですよ! 那生さんがイケメンだって話をしたんですよね。当時は、「絵本界のヨン様」っていわれてましたから。はっきりいってライバル視してました(笑)。
こうたく:急に告白?!
───(一同笑)…と那生さんがおっしゃる様に、みなさん…こうたくさん以外は、お子さんがいらっしゃるパパさんでもありますよね。『おえかきしりとり』を製作しているときに、お子さんと「おえかきしりとり」をして遊んだり、ヒントをもらったりとかはしましたか?
のりたけ:ヒントということではないけれど、制作途中のラフを見せて、内容が分かるか…という確認はしました。うちの子は幼稚園の年中でしたけど、どんどん答えていましたね。分からなくても、絵を見て、答えを探す楽しさを感じてくれたので、ちゃんとこの絵本の核は伝わっていると自信になりました。
那生:ぼくも子どもと遊んでみましたよ。分からない部分では、何回読んでも「あれ、なんだっけ…?」ってなるけど、分かっている所では、いかに早く言えるか競争したりしました。
こうたく:講演会でラフを見せながら、しりとりのあてっこ遊びをやったら、すごく盛り上がりましたよ! 1時間半の講演会をこれ1本でできるんじゃないかって思うくらい大盛況でした。
新井:実はぼく、この絵本ができる前から、電車の中などで子どもと日常的に「おえかきしりとり」していたんです。なので、子どもとやっていたことを、大人4人でやっている感覚なんですよ。
───なるほど〜。 絵本を読んだ後に、親子で「おえかきしりとり」をやってみるのも、とても楽しそうですよね! 「おえかきしりとり」をみんなで遊ぶときのコツを教えていただけますか?
こうたく:絵が下手でもうまくても、とにかく好きに描けばいい!
のりたけ:実は絵が得意でない人の方が、ドッカンドッカン笑いを生んで、「おえかきしりとり」の主役になれるんじゃないか…って思いますね。
こうたく:伝える努力と読み取ろうとする努力。想像力を広げて、相手の気持ちを考えるようにするのが楽しむコツですね。
那生:反対のことを言うようだけど、「おえかきしりとり」は、毎回がクイズじゃないですか。問題の出し合いですから、あまり優しすぎるよりも難しい方が楽しいこともあると思います。
戸田:この絵本は1人で読んでも楽しいですが、みんなで読むとより楽しめると思います。「しりとりプリンス」のしりとりが自分には分からなくても、一緒に読んだ家族や友達が分かったり、どっちが早く答えを言えるか競争したり…。1冊の絵本でこれだけ、ワイワイ盛り上がれるのが、すごい魅力だなとは思います。
───今回、おはなしを伺う前から、この絵本にはいろいろエピソードがありそうだ…と思っていたのですが、予想を上回る遊び心が入っていて、改めて絵本の隅々までしっかり読みたいと思いました。
「しりプリ」のみなさん、今日は本当にありがとうございました。
インタビュー中に描いていただいた「おえかきしりとり」が完成しました!
那生:最後は「りす」。
こちらがスケッチブックに描いていただいた即興「おえかきしりとり」です!