
末子のジレンマというのでしょうか

毎日届く絵本ナビユーザーの生の声!気になる新着レビューをご紹介します。
今回ご紹介する作品は…?
■ 末子のジレンマというのでしょうか 『ちいさなかいじゅう モッタ』
「とくべつないちにち」が印象に残るオランダの作家イヴォンヌ・ヤハテンベルフさんの新刊です。
かいじゅう家族のモッタくん。
7人兄弟の末っ子。
いや〜7人かぁ〜、こりゃ大変だな〜。
みんなに鍛えられるだろうな〜、って読み進めたら、なんとも家族はみんなモッタくんの庇護者ばかり。
あかちゃん扱いというか、一人前として認めてもらえてないというか、いくらモッタくんが、お兄ちゃんたちを怖がらせようとしても、効果なしのようです。
強くて怖いかいじゅうの練習のため森へ行ったモッタくんは、・・・・・・。
末子のジレンマというのでしょうか。
大切にされるのは嬉しいけれど、上のきょうだいに対等に扱ってもらえない悔しさが、伝わって来ます。
でも、兄弟って、いくつになっても絶対対等にはなれないんですけれどもね。
モッタくんの上の6人だって、けっしてみな満足しているわけじゃないと思いますが、末子には、あこがれちゃう世界なのかな?
結末は読んでのお楽しみということで、・・・・・・。
「ちいさな かいじゅう モッタ」
文・絵:イヴォンヌ・ヤハテンベルフ
訳:野坂 悦子
出版社:福音館書店
「バロチェ」シリーズが人気のオランダの絵本作家、イヴォンヌ・ヤハテンベルフが描く、コワイけどコワくない、可愛くてちょっとだけコワイかいじゅうモッタの絵本です。
モッタは、7人兄弟の末っ子。
お兄ちゃんたちみたいなコワーいかいじゅうになって皆をおどかしたいけど、ちいさなモッタのことを誰もコワがりません。
一生懸命おどかそうとしても
「おまえは、ほんとにかわいいなぁ」
と、よしよしとなでるのです。
今度こそお兄ちゃんたちを怖がらせようと、新しくできたお友だちと協力して……。
モッタはお兄ちゃんたちをおどかすことができるかな!?
オランダだけでなく、世界中で愛されているイヴォンヌ・ヤハテンベルフさんの絵本。鉛筆で描かれたかいじゅうの動きや表情が愛らしい雰囲気を醸し出していますが、そんな中でもところどころに墨塗りの黒が効いていて、「可愛い」と「コワイ」がうまく活かし合っています。
裏表紙に6人のお兄ちゃんたちの紹介が載っています。個性豊かなお兄ちゃんたちが、各ページでそれぞれどんなことをしているのか見つけるのも、楽しみのひとつ!
ぜひ、子どもと一緒に、探してみて下さいね。