
「どどいつ」と聞いて思わず「ど・ドイツ」と頭の中で連想してしまうのは私だけ?何度聞いてもなかなか直りません。 そんな事はともかく、漢字で書くと「都都逸」。江戸時代後期から江戸を中心に広まった俗謡のひとつ。7・7・7・5の定型でちょっとしたウイットを盛り込み歌う替え歌、という事で結構自由に言葉遊びをしながら歌われていたのではないでしょうか。 この絵本は「詩とことばの本」というシリーズの最新作。「どうぶつどどいつあいうえお」に続いて都都逸2作目。(渋い!)他にも早口ことばやことわざなどの絵本も出ていて面白いシリーズです。題名のとおり今回はお題が全部猫。そしてあいうえお順に歌が進んでいきます。 「あっちへいったり こっちにきたり とんだりはねたり あそぶねこ」で始まり、「わたしのかおを みてもみぬふり むこうへむいて わらうねこ」「ねこはどんどん にゃんにゃんでてくる ねこのせかいは はてしない ん」で終わり。そしてもちろんひとつひとつの歌にスズキコージさんの世界炸裂!の絵が添えられています。よくまぁ、こんなに・・・と言うくらい猫の歌がにゃんにゃん次から次へと歌われて、もちろん絵も猫づくし。一枚一枚それぞれ自由な発想でのびのび猫達が描かれています。スズキコージさんらしい迫力ある猫からコラージュなどを用いたちょっとニヒルなイメージな猫まで。原画展示でじっくり見たら繊細な線と鮮やかな色彩の迫力に驚いてしまいました。猫好きスズキコージ好き必見! このシリーズの言葉や歌を読んでいると、日本語ってこんなに言葉遊びの種類があるのだと改めて感心してしまいます。その上定型や決まりなども気にならない程わかりやすくポップで親しみやすい。私でも作れるかも・・・という所がポイント?日本語にもっと親しむ入り口にはもってこいの絵本達です。(どの本も言葉に負けないくらい絵がとっても面白いですよ。)
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)

「あっちへいったり、こっちにきたり。とんだりはねたり遊ぶ猫」「いつのまにやら姿が見えぬ。どこにいったかいない猫」など、個性豊かな猫が大集合。大人も楽しめる小さなあいうえおの絵本。

手のひらサイズの小さな絵本です。
7、7、7、5の定型でうたわれるねこのどどいつ。ねこのあるあるネタが満載で、クスッと笑ってしまうものが多いです。
スズキコージさんのお洒落なイラストがいい感じ。コラージュを使っていてとても凝っています。
大人も楽しめる内容なので、猫好きの人にプレゼントしたいなと思いました。 (クッチーナママさん 40代・ママ 女の子17歳、女の子14歳、男の子12歳)
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