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せかいいちうつくしいぼくの村なかなかよいと思う みんなの声

せかいいちうつくしいぼくの村 作:小林 豊
出版社:ポプラ社
税込価格:\1,320
発行日:1995年12月
ISBN:9784591041901
評価スコア 4.83
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  • 衝撃のエンディング

    • ジュンイチさん
    • 40代
    • パパ
    • 広島県
    • 男の子12歳、男の子6歳

    1995年の作品。
    作者の小林豊さんが、訪れたアフガニスタンの村を元にしており、小4の教科書(東京書籍)に掲載されているようです。

    アフガニスタンと言えば、1979年末のソ連軍侵攻以来、タリバン、アメリカの侵攻を受けて国土の破壊が進行し、米軍が今も「対テロ戦争」を続けています。
    現在も大量の難民(周辺国合計で約260万人)が発生している他、テロ、麻薬の問題など、懸念事項が未解決のまま残っているのですが、最初は、そんな国であっても人々は前向きに生きているというメッセージなのかと思って読みました。

    物語は、
    「すもも、さくら、なし、ピスタチオ。
    はる。
    パグマンの村は、はなで いっぱいに なります」
    との書き出しで始まります。

    夏になり、兄さんが戦争にいってるので、替わりに弟のヤモが、ロバのボンパーとお父さんと町に果物を売りに出かけます。
    アフガンの喉かな光景があり、町も町人も実に大らかであって、異国風情を思う存分満喫できます。
    ヤモが一人でさくらんぼを売るのですが、これなんか、同じ年代の子が商売をしてるのですから、感銘を受けることでしょう。
    戦争で足を無くした人が出てきたり、町の食堂では、隣の人と戦争の話をしたりと、戦争の影は盛り込まれてはいるのですが、絵としては描かれておらず、あまり気にも留めませんでした。

    果物を売った対価で、子羊を買い村に戻るのですが、夕日に照らされた帰り道も、実に美しい光景だと思います。
    物語は、これで終わりと思いきやさにあらず。

    最後のページに絵はなく、一文で終わるのですが、衝撃的な終わり方です。
    大どんでん返しとは、正にこのこと。
    あまりに強烈過ぎて、言葉を失ってしまう、そんな表現がピッタリ。
    読んで感じて頂くしかないのですが、この作品は、その一文を伝えたいがために、それまでの文章が存在しているとさえ言える作品なのです。

    続編として「ぼくの村にサーカスがやってきた」「せかいいち うつくしい村にかえる」がありますので、あわせて読むことをオススメします。
    対象年齢は、小学校中学年以上が適切だと思います。

    投稿日:2011/08/24

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    3
  • 美しい絵だけど悲しいお話・・・

    内戦が続くアフガニスタンのある村を舞台にしたお話です。

    スモモやさくらんぼがたわわに実る、自然豊かな美しい村、
    パグマンに、主人公のヤモは住んでいます。

    戦争へ行ってしまったお兄さんの代わりに、
    お父さんと一緒に街へ果物を売りに行きます。

    村の様子、街の様子がとっても美しく描かれています。
    アフガニスタン というと内戦、土ぼこり、廃墟のイメージでしたが、
    こんな美しい村もあったんですね。

    街の食堂の様子、バザールの様子も
    すごく活き活きと描かれていますが、

    片足を失ったおじさんが現れたり、
    銃を担いだ民兵?らしき人が描かれていたり。

    内戦を思わせる断片もあちこちにあります。

    スモモとさくらんぼを売ったお金で、
    子羊を買って帰るヤモとお父さん。

    早くお兄さんに見せたくてたまりません。
    お兄さん、早く帰ってこないかな。

    そして最後のページ。
    次の春に、村は戦争で消滅してしまったと説明が。

    すごく幸せな気分で読み進めていただだけに、
    この最後のページは衝撃的でした。

    戦争は絶対すべきでないこと、
    戦争によってたくさんの幸せが壊されることが、
    すごくシンプルに、でもすごく伝わってくる絵本です。

    投稿日:2011/02/18

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    2
  • 世界一大切な僕の村

    日本人作家の作品なのに、大陸的というのかアジア的というのか、戦争を背景にしていながら、のどかな絵本だと思った。
    風習が違うからだろうか?牧歌的な生活の中に、戦争が見え隠れしているのだけれど、日本的な心情世界ではなく、のびやかに生活が描かれている。日本と全く違う異文化。
    お兄さんが戦争に行って、幼いヤモに、市場での商売の手伝いの役が回ってきた。ヤモにとっては新鮮で感動的な一日。アフガニスタンの日常を知らない自分にとって、どうしても観光気分になってしまうのだけど、アフガニスタンの生活を自然体で伝えてくれて…。
    「村は せんそうで はかいされ、いまは もう ありません。」のエンディング。膨らんできた観光気分が、いきなり崩壊するような仕立てになっていた。
    それから振り返ると、絵本の中にさりげなく戦争が表現されているのだった。
    小林豊さんはすごいと思いました。普通ならば、戦争とその悲惨さが前面に出てきて心に訴えるのでしょうが、その逆です。最後の一言のために絵本のストーリー全てがあると思いました。それを日本人が伝えている。
    自分は、アフガニスタンで現在も続いている悲惨さを知ってはいるけれど、どんな国だったかは知りません。単純に戦争は知っているけれど、その国を知らないみたいな。
    絵本を読んだ後、あとがきの《もっとパグマン村のことを知りたいひとへ》も読み聞かせの中に加えました。息子もしっかり聞いていました。この本が書かれた15年後も決して平和な国ではありません。
    自分が説明できない国のことは、子どもと一緒に学ばなければいけないと思いました。
    自分が大切にしていた村、自分の生活が破壊されなくなってしまったら、自分はどうするのだろう。そのことも親子で学ばなければいけないと思いました。

    投稿日:2009/03/04

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    2
  • 唐突に…

    この絵本に描かれた世界が少しむかしだったためか、我が家の子どもにはいまいちピンとこないお話だったようです。
    ただ、このお話の終わりかたは事実だとしても唐突でした。娘が「えっ…」と言って、しばらく固まっていました。そのような娘を見て、「でも、それが戦争なのかもしれないな」と思いました。

    投稿日:2024/03/13

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