御存じ「すてきな3にんぐみ」を書いた作者、トミー・ウンゲラー氏の
未邦訳本です。
戦争体験のある作者だからこそ、表現することができる作品だと思いました。
5歳の息子に読んで聞かせると、終わったあと、しばらく言葉もなく考え込んでいましたが、その後何度も自分で本を開いて読んでました。
何事にも無関心に幸せに暮らしていたあおいくも、そのくもが
人間達の争いを見て、自らを犠牲にして人々をしあわせにする。
自己犠牲、というよりも、究極の愛。人間の愚かさ、戦争の恐ろしさも
子供の本ではあるけれども、わかりやすく書かれています。
戦争のページは子供に見せるには抵抗のある方もいらっしゃるかもしれませんが、戦争と平和について、そして愛について考えるよいきっかけになる本かもしれません。
絵も美しく、話も胸を打つ、大人にもぜひ読んでもらいたい1冊です。