小さな男の子が、自分の羊の毛で新しい服を作るまでのお話です。
糸を紡いでもらう代わりに牛の番をしたり、お使いのお駄賃で染め粉を買ったりして、最後まで自分が何らかの形で係わって服を手に入れるのです。
羊の毛から服ができるまでがとても丹念に描かれて、子供にもわかりやすく興味深いようでした。
また自然の風景や人の表情が美しく優しげに描かれて、絵だけ見ていても飽きません。
ペレの頼みを聞き入れてくれる大人たちの、決して甘やかさないけれど温かい視線や物を作る喜びが伝わってきます。
今は便利なものばかり、お金を出せば容易に物が手に入る時代。
私自身この本からいろんなことを学び、自分たちの物への愛着や大切さ、手作りの心を見直してみようという気になりました。そして子供にも私達が教えていけたらと思います。