親子ともにほっこりするストーリーを、西巻茅子さんが温かい色彩で語りかけます。
さっちゃんは朝ごはんもそこそこに、野原へ急いでお出かけ。
だから、あちこち朝ご飯の残りで汚れていて、それが、動物たちを引き寄せるのですね。
なるほど、子どもらしい展開です。
そして、さっちゃんの目的も素敵です。
お母さんへのお誕生日プレゼントのためのお花摘みなんですよ。
春の野原でしょうか。
子どもの気持ちにぴったり寄り添う存在感がいいですね。
後半はもちろん、親子の愛がいっぱい。
動物たちもおすそわけ、って素敵だと思います。
そう、おおかみの子のように、寂しい子もいるということをそっと教えてくれます。
なにより、お母さんの対応が秀逸です。
こうありたいものです。
1977年初版。
出会えてよかったです。