リコちゃんのおうち=ダンボール。
女の子とダンボールハウスとの出逢いから展開していくお話です。
わが家でも、娘用のダンボールがありますが、電車やお風呂に見立てて等身大として中に入て遊ぶばかりでしたので、娘にとっては初めて知る世界観だったようです。読み進めるに付け、娘はどんどん引き込まれていき、「もういっかい〜」と続けて何度も読まされました。
「ここに ひっこしてらっしゃい」とダンボールを差し出す母親のあそびへの誘導には、親としての理想像を学ぶことが出来ます。
「そんなの おうちじゃないもん。ただの はこだもん」
というリコちゃんでしたが、数ページ後には、すとんと世界に入り込んでいます。
大人にとっては、すっかり忘れてしまった「あそび」の世界観ですが、
3歳の娘にとっては、容易にリコちゃんに同調できたようです。
わが家でも早速、娘のおうちが出来ました。今はそのままリコちゃんの真似でおうち作りをしていますが、これからどう広がっていくか、楽しみでもあります。
いつもながら、酒井駒子さんの見事な心理描写に感服。
絵本のすばらしさを、子育て奮闘中の親として実感した一冊です。