岩波の子どもの本の『うさぎとおんどりときつね』にも同じ話が入っていますし、『ガラスめだまときんのつののヤギ』ともとても似ている話ですが、絵はこの本が随一だと思います。頼りなげなウサギの大きな瞳、剣を持ったおんどりの古風な騎士姿、そして印象的な深い赤!文章は単純で、娘は3歳のとき、この本のせりふばかり真似していました。でも娘がこの本を気に入っていたのは、やはり絵が理由ではないのかな……。でも、私がこの本を知ったきっかけは、ユーリー・ノルシュテインのビデオでした。静かな、それでいて印象に残るビデオです。