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電信柱と妙な男

電信柱と妙な男

作: 小川 未明
絵: 石井 聖岳
出版社: 架空社

税込価格: ¥1,650

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作品情報

発行日: 2004年
ISBN: 9784877521349

ベストレビュー

夜が明け衆目にさらされるページに大笑い

 図書館でタイトルに惹かれ手に取りました。
 作者は「日本のアンデルセン」ともよばれる小川未明。
 そして、表紙絵で絵が石井先生だと気づきました。
 凄いユニークな組み合わせだと思い読みました。
 
 小川先生の創作活動は、1900年代前半。
 この妙な男は、当時としてはまさしく妙であったかも。
 人間関係をうまく築けず“ひきこもり”が社会問題になっている今の世には、こんな男が夜中人目を避けて、闊歩しているかもと思いました。
 思うに、発表当時の読者は電信柱のキャラクターの方に目が向いていたのでは、とも思います。
 子どもたちにとって、真夜中は夢の世界と同じくらい未知なもの。
 こんなこともあるやもと、おもいえがき読んだのではないでしょうか。
 
 人間嫌いの妙な男と掟破りの歩く電信柱が、夜が明け衆目にさらされるページには笑います。
 子どもたちへ、“夜は出歩くものじゃない、いい子で寝んね”と言うメッセージを送っているという見方は、穿ち過ぎでしょうか。

 息子は、この妙な男の行く末を案じていました。
 
 石井先生のセンスの良い絵で、楽しい作品に仕上がっていると思いました。
(アダム&デヴさん 50代・ママ 男の子12歳)

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