
「上質な児童文学ってこういうことだなあと、うならされました」 (丸善丸の内本店:兼森理恵)
中学一年の加賀谷周斗は、サッカークラブチームでU-13の頃からキャプテンを務めてきたが、強豪クラブから移ってきた大地に交代させられる。不安と悔しさからチームメイトのミスを強く非難して、チームから孤立する。 練習をサボるようになった帰宅途中、古い銭湯「楽々湯」を見つける。死んだ祖父によく連れてきてもらったことを思い出し、懐かしい心地よさから通うように。児童養護施設で育った左官屋の比呂や番台の女将さん、帰国子女のコナと知り合い、いろいろ話すうちにもう一度チームに戻る決心をする。みんなと仲直りをして再び練習に参加するが、突然「楽々湯」の閉店を知る。
多くの参考書や中高入試問題に引用され、神奈川県優良図書にも指定されたデビュー作『駅電ランナー』の著者による涙と感動と苦さの青春小説!
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