やわらかく、あたたかな言葉の響きが楽しめる童謡40編。
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あのこの ノートに
フェルトペンで
かいてある
あのこの なまえ
なんでかな
おおきく
はっきり
みえるんだ
じぶんの ノートに
えんぴつで
かいてみた
あのこの なまえ
なんでかな
けしても
はっきり
みえるんだ
(「あのこの なまえ」より)?
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おがたえつこさんの『はる うふふ』が生まれました。なんとすてきな童謡集でしょう。
『はる うふふ』と読んだだけで、思わず頁をめくりたくなります。
そこに待っているのは、三十年以上、童謡の道をまっすぐに歩いてきた結晶です。
ある時、急に作品が動き始めて、読むたびに、「あっ、これいいな」「これもいいな」と思わせてくれたのは、おがたさんのまっすぐに童謡に向かっている姿に、童謡の神さまがほほえんでくれたからかもしれません。
四十編の作品世界は作品の向こうに相手のいない、ひとりごとではなく、作品の向こうにいる読者に対して、リズムのある言葉で、絵を描くように歌い上げ手渡していく、おがたさんの作品群は楽しく、じつにみごとです。
――矢崎節夫(解説『跋』より)
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