カルメン、伝説の山賊ホセ・マリア、ロルカ、侍ハポン……
憧れから始まり彷徨い続けた20年わたる旅(1989〜2010)の記憶を詳細に再現する。
「1989年から2010年までの間に、私は16回スペインを訪れ、そして何冊かの本を書いてきた。カルメンやドン・ホセの足跡を辿ったり、またアンダルシアの山岳地帯に入り込み、かの有名な山賊ホセ・マリア・エル・テンプラニージョの後を追いかけて、その隠れ家を突きとめたり。そしてセビーリャのサンタ・クルス街の雑踏の中では、顔見知りのヒターノから、「オラ・ミ・アミーゴ」と、ドスのきいた声をかけられ後ろから肩をつかまれたりして。いろいろな人物や輩(やから)を、友人や知人としてつくってきたのだ。……」(本書「まえがき」より)
続きを読む