ぼくは夜ひとりで眠るのがこわい。
なぜなら、バクがくるから。
お母さんもお父さんも信じてくれないけれど、でも本当にくるんだ。
バクは、ぼくが夜眠っている時にそっとやってきて、ぼくのゆめを食べ、
代わりに黒いモヤモヤをたくさん送りこむ。
するとゆめは真っ黒に染まり、たちまち暗闇に飲み込まれそうになる。
だけど、おじいちゃんがぼくにとっておきのおまもりをくれた。
それは、大きなライオンのツメ。こわいめにあったら
「おばけライオン こっちにこい おばけライオン たすけにこい」
と心の中で呼ぶようにとおじいちゃんが教えてくれた。
そして夜がきて……。
子どもたちが夜や暗闇をこわがるのは、きっと想像力や感受性がとても豊かだからではないでしょうか。
それゆえ、大人にとっては非現実なことでも、きっと本当に夜の暗闇の中にはあらゆる恐ろしいものが
見えることがあるのかもしれません。
作者のあさおようさんは、この絵本を作った理由を次のように述べています。
「夜や暗闇をこわがるお子さんは 多いかと思います。
でもそんな 夜や暗闇も 子どもにとって 想像力を膨らませる 大切な時間なのかもしれません。
恐ろしいものを考える想像力を打ち消すくらい、楽しいことを考える想像力を膨らませることのできる
たくましい子に育ってほしいと考え この絵本をつくりました。」
この一冊が、夜や暗闇をこわがる子どもたちのお守りのような存在にもなりますように。
(秋山朋恵 絵本ナビ編集部)
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