
山形にすむぼくのじいちゃんは、ちょっと不思議な人で、なんでも自分でつくってしまえる。大河という名前をつけてくれたのもじいちゃんだ。5月の休みに、ぼくととうさんは、じいちゃんちにいくことになった。山あいにある田んぼの田植えを手伝うのだ。にゅるっと弾力のある田んぼの泥、月山の残雪にあらわられる田植え馬、若葉の緑のにおい。じいちゃんが教えてくれることを、ぼくは身体いっぱいで見て聞いて感じたーー。
春、夏、秋と、祖父のすむ山形を訪れるぼくの目を通して、自然の雄大さと、家族のいとなみが、みずみずしく描きだされる。
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