
医療福祉系学生である著者が、ソーシャルワークの視点で綴ったファンタジックな物語。子どもたちの心を映す「希望の木」が、しっかり大きく育つようにサポートする“添木屋見習い”になったミノルくんは、ある男の子の希望の木の“添え木”にチャレンジすることになりました。
「支える側の押し付け」ではなく、相手の意思を汲んで尊重し、相手の歩みに寄り添うとは一体どういうことか。また、本人との信頼関係づくりだけでなく、その周囲の人々とどう折り合いをつけていくのか。ミノルくんは葛藤しながら成長していきます。
子育てや教育の現場だけでなく、あらゆる人間関係の真髄とも言える、この点に真っ向から向き合おうとする作品です。文字数的にも絵本というより児童書。大人が読んでも、考えさせられる内容です。人間関係の希薄化が叫ばれる現代社会を生きる全ての人に手に取ってもらいたい一冊です。
(福田貴子 絵本ナビライター)

ここは、子どもの心にある「希望の木」が育つ不思議な庭園。毎日のうれしかったこと、がんばったこと、夢中になったことが栄養となって、木は大きく育ちます。そして、迷ったり自信をなくしたりしたときに支えてくれるのが「添え木屋さん」。添え木屋見習いの青年と病気の少年の交流を通して、子どもの内なる力を信じてどう向き合っていくか、どう寄り添うかが繊細に描かれた物語。
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