
この作品は、ナマコのマナくんがカニのベニコばあさんの依頼で、隣の潮だまりまでお届けものをするというストーリー。マナくんがんばれ!と思わず熱いエールを送りたくなる冒険ものです。主人公が「ナマコ」という斬新な設定の背景には、「1分間に10cm程度しか進めないナマコのマナくんにしかできないことがある」「欠点に思えることも強みにできる」…という筆者の熱い想いがあるそうです。
マナくんが冒険を繰り広げる道中には、さまざまな海の生き物たちがキャラクターとして登場しますが、その生態の描写はとても正確で、まるで図鑑を読んでいるような気持ちにもさせてくれます。どのキャラクターも日本近海に生息している生き物ばかりなので、この物語を読んだ後は、磯遊びや水族館に出向いて、実際の生き物たちに会いに行きたくなるでしょう。
(福田貴子 絵本ナビライター)

磯の潮だまりで家族と暮らすナマコのマナくんが、足に傷を負う母のために深海のクエじいさんを訪ねる旅に出る。途中で出会うクロダイ、イセエビをはじめとする海の仲間たちに支えられながら、少しずつ「自分にもできることがある」と気づいていく。危険と不安に満ちた深海へと、勇気を出して踏み出す姿は、前作に続き、誰にでも、どこかで誰かの役に立てる瞬間があることを教えてくれる。
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