ポーは最近夢を見ます。ウサギを追いかける夢。前は本当に追いかけていたけれど、いまは夢を見ているだけ。
部屋でエドワードが本を読む時間は嬉しい。だって、散歩に行かなくていいから。だけどエドワードが行きたい時には、ついていってゆっくり歩きます。もうじゅうぶん走ったからね。
「おいでよ、ポー。
たちどまってないで いこう。
さきに すすまなくちゃ」
エドワードは言うけれど、ポーは考えます。うさぎはどこへ行ってしまったんだろう。トリは? いぬたちは? ポーは、ずっとねむります。ねむって、夢を見ます……。
しずかにおとずれる、愛犬の老いと死。大きなからだ、愛嬌たっぷりの表情、公園でうさぎを追いかけるのが大好き。そんなポーは、いつだってエドワードのそばにいてくれた、かけがえのない「家族」。お別れを悟った時、エドワードは涙を流し、ポーの夢を見るのです。
大切な「家族」とお別れしたことのあるすべての人へ贈る、ノルウェー発のこの絵本。ゆったりと大らか、味わい深い色彩と、軽やかな線。なんといっても魅力的なゴールデンレトリーバーの愛すべき姿を描いているのは、ノルウェーの注目イラストレーター・アーティスト、マーリ・カンスタ・ヨンセンさん。翻訳を手がけられたのはご自身もゴールデンレトリーバーと暮らし、『犬がいるから』(筑摩書房)などのエッセイでも知られる村井理子さん。
愛犬ポーの視点から描かれる生涯の終わりの景色は、どこまでも静かであたたかく。ともに暮らしてきた「日常」を優しく包みこんでくれているかのようです。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
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ポーは ゆめをみます。
うさぎを おいかける ゆめ。
まえは ほんとうに おいかけていました。
でもいまは、ゆめを みているだけ??
大切な「家族」とお別れしたことのある、すべての人へおくる
老犬の死を、あたたかなタッチでえがいた絵本。
いつもとなりにいた「家族」が老いて、やがて死を迎えることは、深い喪失感(グリーフ)をもたらします。
それでも、ともに暮らした「いままで」の日常は、けっして失われることはありません。
大切なペットとのお別れを迎えた子どもたちに、愛する家族を見送ったすべての人に、そっと手渡したい1冊です。
ゴールデンレトリーバーの愛すべき姿と、こっくり深い独特の色使いは、ノルウェーの注目イラストレーター・アーティスト、マーリ・カンスタ・ヨンセンによるもの。『犬がいるから』、『兄の終い』ほか多数の作品と、愛犬家として知られる翻訳家・エッセイスト、村井理子が初めて手がけた翻訳絵本。
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