本書は福田利之さんとフィンランドのイラストレーター、アンネ・ヴァスコさんのコラボ絵本。
2人がそれぞれ絵と文を担当し、本の両側からそれぞれの物語が始まります。本の上下を逆にすることで、前からも後ろからも読み進めることができます。
<あらすじ>
北の国、小さな岩の島に住む女の子アーム。生まれてから一度も見たことのない、大きな木への憧れを綴った手紙を、ボトルに入れて海に流しました。そのボトルレターを遠い場所に住む年老いたクマのイルタが拾い、自分がかつて聞いた美しく大きな木のことをアームに伝える返事を書きました。同時にイルタは、好奇心旺盛なアームの姿に若い頃の自分を思い出し、彼女に会いたくなりました。大きな木を目指して、それぞれの旅が始まりました。
アンネ・ヴァスコが描く生命力に溢れたアームの旅と、福田利之が描く人生の終焉を迎えようとするイルタの旅。本の真ん中でふたつの旅が重なります。
<絵本プロジェクト>
本書は15年前から始まった、デザイナー酒井田成之を加えた絵本プロジェクトから生まれました。当時絵本の原型が作られましたが、出版には至りませんでした。そこから時間が経ち、フィンランドと日本で同時期に出版されることになりました。根底にあるテーマは変わりませんが、眠っていた絵本が起きるまでの十数年の間に、2 人は作家としてさらに成長し、経験を積み、深みが増し、それが絵本のテーマを熟成させことになりました。
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