お母さんはタニシ、お父さんはモグラ。ゆえに、なんとも個性的な姿のタニシモグラは、どうやってものんびりしか進めません。飛行機や車、鳥にはどんどん追い抜かされ、気がつけば一緒にいるのはカタツムリやカメ、ミミズ。
「俺たちはさ、のんびり行こうよ」と、タニシモグラ。
通りがかった友だちのてつやは、自分が運転する車に彼らを乗せてくれます。助け合いだから、遠慮せずいつでも声をかけて、と話すてつや。
そんな会話を、空よりも高い場所から見守っているのは、うちゅうさんです。
「あなたたち それぞれが自分を大切にして毎日地球を楽しんでくれることを よろこんでいますよ。」
時間がかかりながらも、ゆっくりゆるーく前進するタニシモグラ。もし日々のなかで思いがけずつまづいたり、頑張っても進めなかったりしたら、タニシモグラの「のんびり行こうよ」を合言葉に世界を眺めてみてはどうでしょう。
さらに、うちゅうさんの包容力は、銀河系レベル。「何もかも正解よ。」というセリフに込められた、人類、生きものへの全肯定は、凝り固まった概念に風穴を開けてくれそうです。
シンプル、なのに意外に難しいのが「アイ、ラブ、ミー」。だから時々、タニシモグラと心の旅に出てみませんか。
(竹原雅子 絵本ナビライター)
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