「EBM(Evidence-Based Medicine)」とは,「根拠にもとづく医療」のことです。信頼できる研究結果と患者さんの希望や価値観などを大切にしながら,最善の治療法を選ぶ考え方で,今では世界中で使われています。この考え方は医療だけでなく,勉強や身のまわりの問題を考えるときにも役立ちます
本書は,医学知識を学ぶためだけの本ではありません。現代の子どもたちは,インターネットやSNS,AIなど,さまざまな情報に囲まれて暮らしています。そうしたなかで,EBMの考え方を通して,情報をうのみにせず,自分で調べ,考え,判断する力を育てることを目指した学習読み物です。
著者が小学生のころに経験した,教科書とは異なる結果が出た実験や,手洗いの効果を示したゼンメルワイスの研究,研究不正などの実例から,「正しそうな情報をそのまま信じない」ことの大切さを学びます。さらに,問題を明らかにする,情報を集める,情報が信頼できるかを確かめる,実際に使う,振り返るというEBMの5つのステップを,身近な例を交えながら解説します。
後半では,かぜ薬,ワクチン,白血病,ニキビ,食事,運動,難病の治療などを題材に,実際の医学研究をもとに「どう調べ,どう考え,どう判断するか」を読者と一緒に実践します。
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