ずっとずっと本棚においておきたい愛蔵版ディズニー絵本の登場です。
ここは海の王国アトランティカ。
トリトン王の宮殿で、美しい歌声を披露する王の末娘アリエルのコンサートが開かれるため、その歌声を耳にしようと、魚や人魚たちが集まってきています。ところが、肝心のアリエルがいません。好奇心旺盛なアリエルは、コンサートのことなど忘れて、友だちのフランダーと遠く離れた沈没船を探検していたのです。
「ねえ、こんなすてきなもの、みたことある?
だけどこれ、なにかしら?」
人間の使うフォークを手に取り、興味津々。アリエルは秘密の場所に、人間のつかう道具をあつめていて、人間の世界へのあこがれをますますつのらせているのでした。けれど、アリエルの身勝手な行動をひどく怒ったトリトン王は、カ二のセバスチャンを見張りにつけることを命じますが、まったく懲りないアリエルは、セバスチャンのいうことも聞かずに、海の上にうかぶ大きな船を見つけてしまうのです。
さて、その後の展開はみなさんもよくご存知ではないでしょうか。
「ディズニー名作ムービーコレクション」シリーズでは、ウォルト・ディズニー・カンパニーのアーティストが、ディズニーのアニメ映画の中から、ここぞという美しい名場面を切り取り、絵本としても楽しむことができるよう上質な一冊の本として仕上げました。重厚なおはなしはそのままにまるで1本の映画を見終わったような感動があります。シリーズでは、それぞれのプリンセスの魅力を十分にひきだした、うっとりとする表紙も大変魅力的です。
一冊、一冊、大切にコレクションしたくなるシリーズです。
(富田直美 絵本ナビ編集部)
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