「ねえ、どうぶつたちも ねるときは おやすみなさいを するのかな?」
おひさまがしずみ、空があかく染まるころ……
ジャングルではナマケモノのこどもがお母さんとゆ〜っくりちかづいて、おやすみなさい。
くじゃくの子はお父さんとおいかけっこがおわったら、おやすみなさい。
へびの子も、セイウチの子も、ゾウの子もみんな「おやすみなさい」をしています。
夜が更けて、星や月が空にかがやきはじめると、
カンガルーの子はぴょんぴょんとびはねながら。
カバの子は、やわらかい泥の上にごろ〜んと寝転びながら。
それぞれ「おやすみなさい」をしています。
……あれ? まだお母さんとくっついて「おやすみなさい」の真っ最中の子がいるみたいだけど……?
ディヴィッド・ウォーカー描くやわらかな色彩と、「おやすみなさい」のリズム。
そして、わが子を見守るお母さんやお父さんの表情がすてきな絵本です。
最後まで「おやすみなさい」をしているのは誰か、楽しみに読んでくださいね。
忙しい毎日のなかでふと忘れがちな、親子でふれあう心地よさを思い出させてくれます。
ねむる前のひととき、やさしい気分になれる絵本です。
(大和田佳世 絵本ナビライター)
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