歌が自慢でうぬぼれ屋のにわとりは、人気者の美しいバラと毎日ケンカばかり。 そんなある日、バラは切られてしまいます。 静まりかえった庭で喪失と悲しみを知ったにわとりが見たものは……
第一線で活躍するイラストレーターの初のオリジナル絵本。 レトロでカラフルな絵が印象的です。
イラストレーターによる作品という事で、
個性的な造形と配色が印象的です。
題名も存外に意味深です。
自惚れ屋のにわとりが主人公。
なるほど、鮮やかな色のトサカがあれば、さもありなん。
となれば、対抗する赤色の、バラの花。
おじいさんの庭にいる者同士、喧嘩というのも、ね。
あっけなく家に連れていかれたバラの花。
その後の展開は何とも教訓的な味わいです。
失って初めて知る美しさ。
泣いて、鳴いて。
どちらも、素敵な気づきを得られたようですね。
そっと描かれた、後日談のラストの絵が素敵な余韻です。 (レイラさん 50代・ママ 男の子30歳、男の子28歳)
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