まじょ子は魔女の女の子。魔法にはちょっと自信がないけれど、持ち前の勇気と明るさで冒険を繰りひろげたり、困った事件を解決したり…。まじょ子と出会えば、たちまち不思議な世界がはじまります。
突然空から氷の矢が弟にささり、氷の女王に弟をさらわれてしまった女の子アン。そこにやってきたのは、まじょ子。まじょ子もまた大事な黒ネコをさらわれ、氷の女王を追いかけてきたというのです。アンとまじょ子は、弟とネコを助け出すため、ほうきに乗って氷の女王を追いかけます。途中で降り立ったのは、「ようせいの国」「おばけやしき」「春の国」。そこで出会ったかわいいようせいや、マシュマロみたいなおばけ、かっこよすぎる王子さまからも、同じくさらわれたこいびとや、おそうじおばけや、大事な馬を助けてほしいとお願いされたまじょ子とアンはいざ氷のお城へ。ふたりはみんなを無事助け出すことはできるのでしょうか?また意外な氷の女王の素顔とは?
氷の魔法を解く「おひさまドライヤー」や、「てぶくろ」、まけば夏のひかりが輝いて氷が解けるという「ひまわりストーブ」。氷の矢を溶かすことができるという「火の玉マッチ」、春の空気をあみこんであるというお花のもようのきれいなストールなど、まじょ子たちが氷の魔女に立ち向かうために持っていくものがとってもステキ。でもちゃんと役に立ったのでしょうか?!
こちらは魔法使いのまじょ子が活躍する「まじょ子」シリーズ。1985年に最初のお話が刊行された後、30年近くも読み継がれ、今回でなんと56巻目になります。こんなに長く読み継がれている魅力は、明るくておてんばで、くいしんぼうで、すてきな王子さまが大好き?!というまじょ子のキャラクターが友達のように親しみやすいからではないでしょうか。ゆーちみえこさんの描くまじょ子の姿もとってもかわいらしくて、人気の理由が分かります。文字も大きくてさし絵もたっぷり。小学校低学年の女の子たちがはじめて読む読み物としておすすめのシリーズです。
(秋山朋恵 絵本ナビ編集部)
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