私たち人間と、とても近いところで暮らしている鳥「すずめ」。
電線の上や木の上、道端など、生活の中ですずめに出会う瞬間はいっぱいあります。
すずめの声がするとついその姿を探していたり、
すずめが砂浴びをしている姿を目撃できるとうれしくなる。そんな鳥好きな方も多いのではないでしょうか?
でも、それはすべて、すずめのごく一面。
すずめたちがどんな風に生まれて、どんな風に育つのか、
どんな一日を過ごしているのか、意外と知らないのです。
「すずめのまる」は、主人公であるすずめの女の子「まる」の目線で、
すずめの成長や暮らしを知ることができます。
こんな風にがんばってるんだな、こんなに苦労してるんだなと思うと、
すずめがどんどん愛おしくなってくることでしょう。
できることなら、すずめにもこのおはなしを読み聞かせてあげたいです。
きっと「わかるわかる!」と共感するんじゃないかなと思います。
絵本の最後には、森林総合研究所の川上和人さんからのメッセージが載っています。
自然の中で起こる死は、ただの終わりではなく、そこから始まるものもいっぱいあるんだ、
ただ悲しいだけじゃないんだと思わせてくれるメッセージです。
おはなしを読み終えた後、絵本を閉じる前にぜひ読んでみてください。
(近野明日花 絵本ナビライター)
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