小さな鳥エナガは、春が近づく頃になると巣を作り始めます。でも、いったいどうやって作るのでしょう?
エナガはクモに糸をわけてもらったり、猫や犬の毛を見つけたり、枯草やコケをせっせと集め、それを重ねていきながら、まるくてふわふわの巣を作っていきます。森の小鳥の羽を集めた羽ぶとんはふっかふか。
ほうら、出来上がるとそこには……生まれたばかりのたまごが5つ! やがてたまごからかえったひなたちは元気にピーピー鳴きはじめます。
この可愛らしいエナガの巣作りの様子を描きだしたのは、八ヶ岳近くの森の中で暮らしながら、作家活動をされているさこだなおこさん。その繊細な営みを羊毛フェルトで丁寧に表現していきます。エナガの愛らしい姿はもちろん、材料となる糸やふわふわの毛、まんまるな形の巣、どの場面を切り取って眺めても幸せな気持ちになってしまうのです。
さこださんの作品に魅せられて「絵本の制作を」と声をかけられたのが、絵本作家の前田まゆみさん。たくさんのやり取りの中からこのふわふわ可愛いフェルト絵本が誕生したのだそう。
その感触を目で見て、文章の心地良さを耳で聞いて、さらに実際のエナガの存在を思い浮かべながら。何度でもじっくりと味わってみてくださいね。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
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