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えほん新定番 from 好書好日

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食欲の秋。見ているだけで思わずおなかがグゥ〜、のどをゴクリと鳴らしてしまうおいしそうな絵本を集めてみました。朝日新聞社の本の情報サイト「好書好日」の記事からご紹介します。(文:好書好日編集部)

スギヤマカナヨさんの絵本『ぼくのおべんとう』『わたしのおべんとう』

『ぼくのおべんとう』『わたしのおべんとう』(アリス館)は、絵本をお弁当箱に見立てて見開きいっぱいにお弁当の中身が描かれています。「ぼく」のお弁当は唐揚げ入りののり弁、「わたし」のお弁当はミートボールの入ったサンドイッチ弁当。ページをめくりながら、お弁当を食べているような気分が味わえる絵本です。作者スギヤマカナヨさんのお母さんが作ってくれたお弁当の思い出も、絵本のワンシーンに詰め込まれています。

『ぼくのおべんとう』では、ごはんの下にウィンナーが隠してあって、それを食べている途中で見つけるというシーンがあるんですが、これは実際に私の母がやっていたことです。中学時代、お弁当のときに牛乳が出ていたんですが、牛乳とごはんの組み合わせが嫌だと母に話したら、次の日お弁当箱いっぱいにコーンフレークが入っていた、なんてこともありました。これはいい! と思って牛乳を注いだら、表面張力でコーンフレークが溢れるわ溢れるわ……(笑)。

(スギヤマカナヨさんのインタビューより)

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この書籍を作った人

スギヤマ カナヨ

スギヤマ カナヨ

静岡県生まれ。東京学芸大学初等科美術卒業。『ペンギンの本』(講談社)で講談社出版文化賞受賞。主な作品に『K・スギャーマ博士の動物図鑑』『K・スギャーマ博士の植物図鑑』(共に絵本館)、『ゾウの本』『ネコの本』『てがみはすてきなおくりもの』『山に木を植えました』(以上、講談社)、『ぼくのおべんとう』『わたしのおべんとう』『やっぱり犬がほしい』(以上、アリス館)、『てんとうむしさんちのただいま』『わくわくへんしんハウス』(共に教育画劇)、『あかちゃんがうまれたらなるなるなんになる?』(ポプラ社)、『ほんちゃん』(偕成社)、『うんこいってきます!』『きょうふのわすれものチェック!』(佼成出版社)、『おまかせ!ヨーチェンジャー』(小学館)など多数。

加藤休ミさんの絵本『きょうのごはん』

『きょうのごはん』(偕成社)は、一匹のノラ猫が近所を「ごはんパトロール」しながら、それぞれの家庭の食卓をのぞいていく絵本。手作りのコロッケやサンマの塩焼きなど、クレヨンとクレパスを用いて独特のタッチで描かれた料理の絵は、食欲をそそります。おいしそうな料理についつい目がいってしまいますが、他にも注目してほしいのが、それぞれの家庭の家族構成や部屋のつくり、インテリア。作者の加藤休ミさんは「家族のバリエーションをつけたかった」と話します。

私は「クレヨンでどこまで美味しく描けるか」にチャレンジしているんです。『きょうのごはん』では、サンマの塩焼きは焦げてパリッとしていそうなところ、コロッケは外側の少しカリッとした感じですね。そこが自分でも一番美味しいと思ったところなので。サンマの焦げ目は、クレヨンを何度もたたいて色付けしていくうちに「いい感じ」の焦げた色になったんです。

(加藤休ミさんのインタビューより)

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この書籍を作った人

加藤 休ミ

加藤 休ミ

1976年、北海道釧路市出身。クレヨン 画家、絵本作家。クレヨンとクレパスを用いた独特の画法と迫力あるタッチで、ノスタルジックな情景や滑稽味のある人物画や、なかでも食べ物を描いた作品は定評がある。2010年から築地、西荻窪、北海道立釧路芸術館にて展覧会「魚展」開催。絵本に『ともだちやま』(ビリケン出版)、『きょうのごはん』(偕成社)、『りきしのほし』(イースト・プレス)、『おさかないちば』(講談社)、『かんなじじおどり』(BL出版)、『いっすんこじろう』(文・内田麟太郎/WAEV出版)、『ながしまのまんげつ』(原作 林家彦いち/小学館)など。

小西英子さんの絵本『サンドイッチ サンドイッチ』

サンドイッチを作る工程を色鮮やかにリアルに描き出した『サンドイッチ サンドイッチ』(福音館書店)。作者の小西英子さんは、サンドイッチの材料を実際に揃えて、実物を見ながら描いたといいます。食パンにチーズ、ハムなど、理想の食材を求めてさまざまなお店を探し歩いてできあがった究極の一品。絵本を見ながら、我が家の究極のサンドイッチを作ってみるのも楽しそうです。

サンドイッチと聞いて私が真っ先に思い出したのが、「グルメ」というサンドイッチ専門店。1970年の大阪万博の頃にオープンしたチェーン店で、小学6年生のとき、親が連れて行ってくれたんです。分厚くて、海老フライが挟まった豪華なサンドイッチを見て、こんな贅沢なサンドイッチがあるのかとカルチャーショックを受けました。だからサンドイッチの絵本を作るなら、あのとき食べたもの以上の最高に贅沢なサンドイッチにしようと、最初から心に決めていました。

(小西英子さんのインタビューより)

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この書籍を作った人

小西 英子

小西 英子

1958年、京都市生まれ。京都市立芸術大学卒業、同大学院(日本画)修了。絵本に『サンドイッチ サンドイッチ』『おべんとう』『カレーライス』(以上幼児絵本)『まるくて おいしいよ』『スプーンちゃん』(ともに0.1.2.えほん)『みやこのいちにち』『めん たべよう!』『パパゲーノとパパゲーナ』『うりひめとあまんじゃく』(稲田和子再話「こどものとも」1991年11月号・以上福音館書店)『きょうはクリスマス』(至光社)『うばのかわ』(岩波書店)など。さし絵に『小公子』『小公女』(ともに岩波書店)など。大阪市在住。

おおいじゅんこさんの絵本『ちびころおにぎり なかみはなあに』

しゃけ、うめぼし、たらこと、他のおにぎりには具が入れられたのに、ちいさな「ちびころ」ちゃんには具がなんにも入ってなくて……。『ちびころおにぎり なかみはなあに』(教育画劇)は、人気の「ちびころおにぎり」シリーズ1作目。誕生のきっかけは、とあるスナック菓子のCMだったそう。作者のおおいじゅんこさんは、子どもたちが小さいころ、小さなおにぎりをいつもバッグに忍ばせていたそうです。「おにぎりには、子育ての思い出が詰まっている」と語ります。

子どもたちが小さいころ、公園に行くときはいつもおにぎり持参。小さなおにぎりをいつもバッグの中に入れていて、遊び回ってそろそろお腹が減ったかな〜というタイミングでさっと取り出すんです。子どもが小学生になって野球をやるようになってからも、お弁当はおにぎり。子どもたちが好きだったのはゆかりや塩むすびでしたが、たらこをまぶした昆布の佃煮と卵焼きを一緒に具として入れるとなぜか「うなぎ」の味になる、という謎のヒット作も。

(おおいじゅんこさんのインタビューより)

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この書籍を作った人

おおいじゅんこ

おおいじゅんこ

茅ヶ崎市生まれ。東京藝術大学大学院デザイン科修了。ステーショナリーメーカーでデザイナーとして勤務を経て1997年『たねのはなし』で星の都絵本大賞受賞。現在 茅ヶ崎市在住。ブログ『おおいじゅんこまつぼっくり日記』 http://junkoooi.jugem.jp/

わたなべちなつさん『きょうの おやつは(かがみのえほん)』

『きょうの おやつは』(福音館書店)は、鏡のように反射する紙でできた「かがみのえほん」シリーズの一つ。テーブルの上に置いて前後のページが直角になるように縦に開いていくと、片側のページに描かれたボウルやフライパンなどが立体的に見えるようになっています。ページをめくっていくと、美味しそうなホットケーキのできあがり。一緒におやつを作っているような感覚が楽しめます。

こだわりたかったのは、「読者が今まさに自分でホットケーキを作っているような臨場感」を出すことでしょうか。ページの端で切れている泡立て器とかおたま、フライパンの柄の部分のイラストに手を添えると、まるで本当に道具類を持ってホットケーキを作っているかのような気分が味わえます。人物が描かれていないぶん、読者が絵本にすっと入り込めるような存在を、と思って猫の“クロちゃん”にホットケーキ作りのパートナーとして入ってもらいました。

(わたなべちなつさんのインタビューより)

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この書籍を作った人

わたなべ ちなつ

わたなべ ちなつ

わたなべ ちなつ (渡邉 千夏)筑波大学芸術専門学群卒業。グラフィックデザイナーとして家庭用品メーカーに勤務の後、現在は愛知県立芸術大学大学院に在籍している。「しかけの視覚伝達デザイン」をテーマに、作品を製作している。

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