絵本ナビホーム  >  スペシャルコンテンツ  >  インタビュー  >   “食欲の秋” の 美味しいおいも絵本『やきいもするぞ』 おくはらゆめさんインタビュー

息子が生まれて、身の回りが大きく変わりました。

───今までにたくさんの絵本を生み出してきたおくはらさんですが、絵本が出版された後に、作品を読み返すことはありますか?

作品によってまちまちですね。『やきいもするぞ』は結構読み返す頻度が高い作品なんです。小さい子のいるお友達に私の絵本をプレゼントするとき、まず渡してみるのもこの絵本です。

───そうなんですね。なぜ、『やきいもするぞ』をプレゼントとして選ばれるのですか?

先ほどお話したように、絵を描くまでにいろいろ試行錯誤したこともあって、原画ができたときに「悔いなし!」と思ったからだと思います。改めて読み返しても「面白いおはなしだな〜」ととても客観的に作品を眺めることができるんです。そういう作品は珍しいですね。プレゼントした友達の中には、連続4〜5回読むように子どもにせがまれた人もいるようで、作者としてとても嬉しかったですね。

───絵本ナビのユーザーさんも中でも「娘はおならが出てくるあたりから大笑いしていました(笑)。ユーモアがありノリのいい絵本でした!」(まゆみんみんさん)や、「パパも私も息子も、大爆笑!!! 親子で楽しめること、間違いなしのおいも絵本♪」(ゆ〜きんママさん)など、家族で楽しんでいる様子が多く投稿されています。

絵本を作っているときは、結構一人でもくもくと作業をすることの多い仕事なのですが、こうやって読者の方から感想をいただけるのは、とても嬉しいですね。

───おくはらさんは、今年お子さんが生まれたばかりの新米ママさん。子育てをはじめて、周りの環境は変わりましたか?

前は夜2回くらい起きる程度だったのですが、今は30分〜15分おきに息子が泣くようになって、その度に目覚めておっぱいをあげています。睡眠がなかなか十分とれなくて、私は疲労困憊なのですが、お医者さんから「心が育っている証拠だから」と言われて、その言葉で乗り越えようと思っています。

───30分おきの授乳は、ママはほとんど眠れないですね。

そうなんです。先輩ママさんたちから「赤ちゃんがいると十分に睡眠がとれないかもしれない」と言われていましたが、まさかここまでとは……想像以上でした。この大変さを乗り越えてきた先輩ママさんたちを心から尊敬しますね。

───お子さんが生まれたことで、ご自身に変化はありましたか?

すごく変わりました。今も一日一時間くらい、旦那さん(絵本作家の石井聖岳さん)に育児をお願いしています。以前のように1日制作に充てる時間を作ることはできませんが、その代わり、時間を大事に使うようになった気がします。赤ちゃんがいつ熱を出すか、泣き続けて眠れなくなるか分からないので、早め早めに仕事するようになりました。結果、今まで結構ギリギリに原画を描き上げていたのですが、締め切り前に作品をお渡しすることができることに気づきました。

───すごい。息子さん効果ですね。お子さんへの読み聞かせはもうはじめているのですか?

はい。意外だったのは、我が家の場合、赤ちゃん絵本よりも文字が多い読み物絵本の方を見せるときの方が、絵本に反応することです。なので、絵本に書いてある「0歳から」というような表示は実際の赤ちゃんとはあまり関係ないんだなあと思いました。

───ご自身の作品を息子さんに読み聞かせをしていますか?

そうですね。いろいろ読んであげるのですが、『しっぽがぴん』(風濤社)を読むとよく笑ってくれます。

───それは嬉しいですね。

旦那さんも赤ちゃん絵本を出しているので、どちらの絵本に反応するか観察したりします。今のところ、私の絵本の方が息子の反応が良くて、小さくガッツポーズをしています。

───石井さんはそんな息子さんを見て、どう感じられているようですか?

ちょっとショックを受けているようでした(笑)。

───でも、おくはらさんも石井さんも、わが子を通じて、ますます子どもたちが楽しめる作品を作っていけますね。

そうですね。ただ、まだ保育園に預けられていないので、それまでは私の方はスローペースでの制作になりそうです。目下の目標は体力をつけることです!

───体力ですか?

私、50歳になっても息子を追いかけまわして走り回れるお母さんでいたいなあと思っているんですだから息子を保育園に預けたら、筋トレをはじめる予定です。

───ステキですね。今回、ママになったおくはらさんのお話を伺えて、とても楽しかったです。最後に、絵本ナビユーザーへメッセージをお願いいたします。

『やきいもするぞ』では、ハードボイルドでへんてこりんな世界を作りたいと思って絵本を描いていました。このへんてこりんな世界をぜひ、多くの方に楽しんでいただけたらと思います。

───前回のインタビューのときに、「誰かのためにって本気で思って絵本を作れるようになったら、それはすごく良いことだなって思います。」とメッセージをいただきました。今後は息子さんに向けた絵本もきっと増えていくのでは…と思います。

そうですね。今はまだ子育ての大変さに四苦八苦する毎日ですが、時間と気持ちに余裕が持てたら、また新しいタイプの絵本を作っていきたいと思います。

───ありがとうございました。

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おくはらゆめ

  • 1977年、兵庫県生まれ。辻学園日本調理師専門学校卒業。2005年、MOE絵本・イラスト大賞 年間グランプリ佳作、2006年、第12回おひさま大賞最優秀賞、2007年、第8回ピンポイント絵本コンペ入選。『ワニばあちゃん』(理論社)でデビュー、同作で、第1回MOE絵本屋さん大賞新人賞入賞。『くさをはむ』(講談社)が第41回講談社出版文化賞絵本賞受賞。その他主な作品に、『チュンタのあしあと』(あかね書房)、『まんまるがかり』(理論社)『やきいもするぞ』(ゴブリン書房)など多数。

作品紹介

やきいもするぞ
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作:おくはら ゆめ
出版社:ゴブリン書房
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