新刊
きみとぼく

きみとぼく(文溪堂)

谷口智則さん最新刊 全然違う「きみ」と「ぼく」の物語

絵本ナビホーム  >  スペシャルコンテンツ  >  インタビュー  >  『GREETINGS(グリーティングス)あいさつのえほん』コローロさんインタビュー

「だいすき」が一番!

───お二人それぞれ、一番好きなのはどのページですか?


フジイ:私は「おめでとう」「ありがとう」のページ。赤一色の見開きで、パパ(パローロ)とママ(マローロ)からコローロがケーキをもらっているシーンですね。マローロの長い鼻と2ページにまたがっての構図が楽しめるところかな。 
「おやすみなさい」も好きです。ブルーと黒の組み合わせが大人っぽくていいですよね。


おめでとう ありがとう


カラシマ:私はやっぱりパローロがマローロにお花をあげる「ありがとう」のページかな。ブルーと赤の組み合わせがいい感じで大好きです。

フジイ:マローロの背景はピンクもかわいいと思ったけど、カラシマさんは「ぜったい赤!」って言ってたよね。たしかに赤とブルーのほうがシックな大人っぽさがあるかも。 

カナガキさんは、一つ選んでいただくとしたらどのページがお好きですか?

───僕は断然、最後の「だいすき」が一押しです! 読み聞かせでも気持ちを込めて読んじゃうと思う。

カラシマ:「だいすき」って言葉はあいさつではないけれど、この本にはぜひ入れたかったんです。 子どもが大きくなると照れて言えなくなっちゃうから、小さい頃にいっぱい言ってあげてほしい。親子でぜひ言いあってほしい言葉です。大好きって伝えて抱きしめて、やり過ぎなんてことはないと思います。

フジイ:子どもが小さい頃、ぎゅーっと抱きしめない親はいないと思うんですよ。でも大きくなると抱きしめなくなるし、子どもも幼い頃抱きしめられたことは覚えていない。 でも、覚えていなくてもどこかに「ぬくもりの記憶」は残っているんじゃないかなと思う。 絵本でこのシーンが出てきたら、ぎゅーっと子どもを抱きしめて「だいすき」とハグしてほしいなあ。

───うちは娘が10歳くらいになったとき、もう大きいんだからそろそろ抱きしめたりするのはやめようかなと距離を置くようになったら、娘とうまくいかなくなった時期があったんですよ。そのとき妻と相談して、「もうやめて」と娘から拒否されるまで、親からはいくらでも抱きしめようと決めました。その後、また父娘関係がスムーズにいくようになったような気がします。 女の子は年頃になれば自然に父親なんていやがるだろうとどこかで覚悟していたんですけど、意外と「まだ大丈夫」ということがわかりました(笑)。

カラシマ:いいですねえ。私だって、もう大きくなった息子の後ろ姿を見て、今でも「ぎゅーっ」って抱きしめたい、後ろから羽交い締めにしたくなることありますよ・・・できないけど(笑)。 『GREETINGS(グリーティングス)あいさつのえほん』を読んでもらうことで、「だいすき」って抱きしめるきっかけになったらすごく幸せ。親子で笑顔になってほしいなと思います。みなさんの反応が楽しみです。


フジイ:最初の頃のラフでは、「だいすき」のページは、かわいいピンクのハートがお母さんの鼻からいっぱい噴きだすように描いていました。最終的には「全面ハート」にして、ハートに包まれているようにしたんですよ!

───そういえば「だいすき」のページだけ、コローロもマローロも白いゾウじゃないんですね。

カラシマ:はい。愛いっぱいで二人ともピンク色に染まっています(笑)。

───家族の愛情が伝わってくる『GREETINGS(グリーティングス)あいさつのえほん』。僕もみなさんに一押ししたいと思います。コローロシリーズ、これからも楽しみにしています! 今日はありがとうございました。


記念にパチリ!

カラシマ:宮沢賢治の作品にエスペラント語が出てくると聞いて、私がいろんな単語を調べてみたのよね。「晴れ」「日曜日」とか「色」のエスペラント語をたっくさん書きだしてフジイさんに見せたの。 


フジイ:そしたら私が「コローロ(色の意味)」でいいじゃない。響きがいいし、短くてかわいいじゃないって言ったの。それで決まった。二人とも気に入りすぎて子ゾウの名前も「コローロ」になっちゃった(笑)。

カラシマ:(モノクロの原画に)色がついたとき!
色つけの作業が全部終わらないうちに「今回もかわいいよ〜〜〜」とメールで送っちゃう。まだ途中なのに。来週の打ち合わせまで待てなくて(笑)。

 フジイ:私も! だいたいこんな色で仕上げたいというイメージはあらかじめ伝えてあるんだけど、実際に色がつくと、もう、うれしくて。MAC上に絵を開いたまま、ニヤけながら他の仕事しちゃう(笑)。

フジイ:陶芸教室、一緒に行ってるよね。ちょうど一年くらいになるかな。


カラシマ:焼き上がった花器がちょうどうちにあるよ。見る?


左がフジイさん、右がカラシマさん作。フジイさん、陶芸教室に通い始めて一年の作品とは思えません。

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インタビューは、緑いっぱいのカラシマさんのご自宅で行われました。


カラシマさんの家のお庭。バラやハーブゼラニウムがいい匂い。

庭のミントを摘んでフレッシュハーブティを淹れてくださいました。テーブルクロスも素敵。カラシマ家の柴犬タビ(子犬のとき足元が白かったことから命名)も参加。


ドクダミの花がポットにさりげなくあしらわれて・・・こんなところがとってもおしゃれなんです。

庭の草花を、手製の花器に。中央は色づく前のあじさい。

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インタビュー: 金柿秀幸 (絵本ナビ事務局長) 
文・構成: 大和田佳世 (絵本ナビライター)

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コローロ

  • フジイメグミとカラシマヨウコによる絵本制作ユニット。
    フジイメグミがイラストレーション、
    カラシマヨウコがグラフィックデザインを主に担当。
    発案・企画から制作まで、トータルに手掛ける。
    ふたりが日々の暮らしや子育てで感じたこと、
    仕事で見つけた伝える楽しみをぎゅっと凝縮。
    心に残る絵本として、カタチにしている。

作品紹介

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