●「デジタルえほんミュージアムのコンセプトは、ぼくの作品とピッタリ」
───今回、「ふねくんのたび展」を開催するきっかけは、なんだったのでしょうか?
いしかわ:元々、ぼくが「デジタルえほんアワード」の審査員をやっていたのがきっかけですね。そこで出会った、株式会社デジタルえほんの石戸奈々子さんから今回の展示会の話をいただいて実現しました。
───いしかわさんには『ふねくんのたび』以外にも、たくさんの絵本がありますが、今回の展示に『ふねくんのたび』を選んだのはなぜですか?

いしかわ:ぼくの作品の中には『たまごのえほん』(童心社)や『のりものいろいろかくれんぼ』(ポプラ社)など、しかけ絵本もたくさんあります。でも、しかけ絵本はページの中で3次元的に自由な動きをすることができるので、デジタルにしてもあまり驚きは少ないかなと思ったんです。それよりも絵画的な構造の『ふねくんのたび』を映像的な動きで見せることができたほうが、よりおもしろいかなと思い、この絵本を提案しました。
三戸:いしかわ先生の提案を受けて、子ども達がデジタルとリアルを行き来して遊び、その後、実際の絵本も楽しんでもらえるような展示を考えました。オープンしてみると、特に説明書きを設けなくても、子ども達は感覚的に遊んでくれている。『ふねくんのたび』は絵本にもデジタルにも最適なコンテンツでした。
いしかわ:ぼく自身、絵本はデジタルで描くことがほとんどですが、手書きのような暖かいタッチを心がけています。また、絵本の世界を巨大な油絵として描いて個展に出品したりもしています。
───「ふねくんのたび展」は9月28日まで開催していますが、どんな方たちに遊びに来てほしいですか?

本棚にはいしかわこうじさんの絵本が並んでいました。
いしかわ:ここにくればアニメも見られるし、さまざまなワークショップを体験することができます。大人の皆さんも楽しめると思うので、是非、親子で遊びに来てほしいですね。特に男の子やお父さんにはオススメです!
中津井:デジタルえほんミュージアムでいしかわ先生の作品を楽しんでいただいた後は、カフェで休んだり、そのほかのデジタル絵本を体験していただいたり、いろんな楽しみ方を提案しています。是非、何度でも足を運んで楽しんでいただけたら嬉しいです。
───ありがとうございました!
●いしかわこうじ ふねくんのたび展





