絵本ナビホーム  >  スペシャルコンテンツ  >  インタビュー  >  サンリオ『わんぱく・ぶっく』『なかよし・ぶっく』編集者インタビュー&書店レポート

───お二人から見た、2冊の雑誌の違いを教えていただけますか?

池内:ひとつは年齢層です。『わんぱく・ぶっく』は2才から5才を、『なかよし・ぶっく』は4才から6才のお子さんを対象にして作っています。


大橋:お子さんの年齢によって、難易度に違いが出るように、問題のレベルはもちろん、誌面のレイアウトも工夫をしています。

───具体的にはどんな部分でしょうか?

大橋:例えば、問題のレベルでいえば、「点つなぎあそび」でつなぐ点の数が、『わんぱく・ぶっく』の方が小さい数だったり、カタカナを書くお勉強は『なかよし・ぶっく』から載っていたりという部分です。あと、出題の仕方も『わんぱく・ぶっく』は小さいお子さんにも伝わるような言い方を考えています。

池内:人気キャラクターが異なるのも2冊の特徴です。『わんぱく・ぶっく』はキティちゃんがダントツに人気ですが、『なかよし・ぶっく』になると人気が多様化してきて、キティちゃん以外にもジュエルペットやぼんぼんりぼんが上位にランクインします。

<ぼんぼんりぼん プロフィール> 
ぼんぼんりぼんちゃんは、おしゃれが大好きなピンクのうさぎ。大好きなママが作ってくれた大きなリボンがチャームポイントなの。
ぼんぼんりぼんちゃんのママは、アクセサリーデザイナー。
ぼんぼんりぼんちゃんもいつかママのような、おしゃれ上手なデザイナーになりたいと思っているけれど、今は歌とダンスに夢中なの!!

───やはり、お姉さんになってくると新しいキャラクターに敏感に反応するようになるのでしょうか?

大橋:そうだと思います。ぼんぼんりぼんは、2012年に生まれたキャラクターですが、初登場からぐんぐんファンを増やしていって、1年半後くらいには『なかよし・ぶっく』の人気ランキングトップ3に入るくらい、読者の心をつかんでいますね。

───『わんぱく・ぶっく』で力を入れている部分、オススメを教えていただけますか?

池内:『わんぱくぶっく』は、シールの人気が高いので、シールの種類の多様化に力を入れています。例えば「マカロン特大号」ふろくの「キラメキシール」は、ファンも多いので他のシールよりも大きく作っています。特殊なシートを使った「はってはがせるシール」も大好評な企画です。シートが大きくて、何度も遊べるのがお子さんにも喜ばれています。それと、「マカロン特大号」からは巻頭がカラーページになりました!

───このカラーページが本当にかわいくて、今までカラーじゃなかったのが不思議なくらいです。今後もカラーは続いていくのでしょうか?


池内:「マカロン特大号」の評判も大変良かったので、次の号も引き続き巻頭カラーをやることが決まりました。ご要望が高ければずっと続いていくと思います。

───サンリオキャラクターが満載の表紙は、書店でも一際目を引きますね。

池内:雑誌は表紙が命なので、人気キャラクターを強く打ち出せるような表紙づくりを常に考えています。『わんぱく・ぶっく』ではやはり、キティちゃんの人気が圧倒的!表紙でも一番大きく登場させています。

───『なかよし・ぶっく』のオススメ、読者に人気の企画を教えてください。

大橋:『なかよし・ぶっく』はシールもそうですが、「まちがいさがし」、「点つなぎ」や「工作」の人気が高いです。特に、オシャレ系の遊びが好まれていて、以前、女の子の髪形を切って、美容師遊びができるという工作ページを作ったのですが、オシャレ好きな女の子に大人気でした。


『なかよし・ぶっく』担当の大橋さん。 好きなキャラクターは「タイニーチャム」

───「おはなしあそび」があるのも『なかよし・ぶっく』ならではですよね。


大橋:そうですね。「おはなしあそび」は、グッズではなかなか伝えられない、キャラクターの世界観をお子さんに伝えられるページです。キャラクターの性格や特徴をページの中で表現して、お子さんが好きなキャラをより好きになってもらえるよう、特に力を入れて作っています。

───先ほど、ぼんぼんりぼんが人気と伺いましたが、『なかよし・ぶっく』では他にどんなキャラクターが人気ですか?

大橋:ジュエルペットとハローキティ、マイメロディが人気ですね。人気のキャラクターは雑誌の中でも登場するページ数を増やすなど、ファンに喜んでもらえるよう工夫しています。

───知育雑誌がどのように作られているか、実はほとんど知らないので、雑誌制作の基本的な流れについて、教えていただけますか?
『わんぱく・ぶっく』と『なかよし・ぶっく』の2冊をお二人で担当しているのでしょうか?

池内:1人1冊を担当しています。私は『わんぱく・ぶっく』を、大橋が『なかよし・ぶっく』を担当しています。

───この分量を1人で仕上げているんですか?! それはすごくハードですよね。

池内:そうですね…(笑)。もちろん、1人で全部やることはなくて、外部スタッフや編集プロダクションなど多くの方と相談し、協力しながら作っています。


大橋:制作の流れですが、今、ちょうど最新号の『なかよし・ぶっく』のラフがあるので、特別にお見せします。



まず、全体のどのページにどんな遊びを入れるのか構成を考えます。



それを元に下絵を描いていきます。下絵ができたらデザイナーさんに渡して、デザインを作ってもらいます。



この流れが基本的な流れで、この作業をページごとに何度も繰り返して、1冊が完成します。

───めったに見られない、編集者さんのお仕事の様子を拝見できて、感激です!
それぞれの雑誌に60以上もの遊びが入っているんですよね!!更にそこに色んなキャラクターが登場して…それを考えるだけでも気の遠くなるような作業なんですね…。



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